「灘を受験する賢い人もたくさん受けるから落ちるかも…」
前受け校の会場に入る直前、長男がこう言いました。
浜学園の判定はA判定。過去問も十分な点数が取れていたのに、です。
ぱぱりん結論から言うと、前受け校は受けるほうが良いです。
長男・次男と受けてきて、今もその考えは変わりません。三男にも受けさせるつもりです。
この記事では、長男が北嶺・愛光を連日で受けた2023年1月の記録をもとに、受ける理由、レベル別の選び方、当日の様子と親の準備を書いています。
偏差値・倍率・会場の様子は、特に断りのない限り2023年入試当時のものです。会場や判定方法は年度で変わるので、受験する年度の学校の募集要項と塾の案内で確認してください。
前受け校を受けるほうが良い理由
本番に慣れるため。塾で何度テストを受けていても、合否がかかった本番は勝手が違います。まだ11〜12歳の子どもに、いきなり本命は荷が重すぎます。
前受け校の多くはホテルや会議室を借りての試験なので「意味がない」という意見も見かけますが、場所がどこであれ、合否がかかっている本番の雰囲気は別物です。
本番特有のトラブルを、本命の前に経験できるから。長男は北嶺で問題冊子をバラバラにしてしまいました(後で書きます)。本人も「本命でなくて良かった」と言っていました。
周りがみんな受けるから。浜学園では多くの生徒が海陽・北嶺・愛光のいずれかを受けます。塾で「前受うかった組」が笑顔で話している輪に、自分だけ加われない。まだ小学生ですから、友達と違うと不安になります。
同じ文章が出ることがあるから。2023年の愛光の国語の文章が、長男の本命でもほぼそのまま出ました。本人も「愛光を受けてて良かった」と言っていました。非常に稀な例ですが、受けていない子がそれを耳にすると「自分だけ不利だ」と感じてしまいます。
「合格した学校がある」ことが大事だから。進学するかどうかに関わらず、1つでも合格を勝ち取った状態で本命に臨むと、精神的にゆとりが生まれます。
ちなみに長男のとき(2022年)、浜学園から「本命までに前受校を2校以上受けている方が合格率が高い」というデータがあると聞いていました。当時聞いた話なので、今も同じかは塾に確認してください。
2日連続で受けるのは、本命のシミュレーション
浜学園では、1月の関西統一日の練習として、その1週間前に前受け校を勧めています。
長男は
✅ 1月8日:北嶺中学
✅ 1月9日:愛光中学
を連日で受けました。
灘や甲陽のように、本命が2日連続の入試なら、前受けも2日連続にしておくと、そのままシミュレーションになります。長男の志望校も2日制でした。
「まず受かるだろう」と思っていても、本番ではいろんなトラブルが起こります。長男も北嶺と愛光で、それぞれ想定外のことをやらかしました。
子どもは本番が初回だと焦ります。もちろん親も焦ります。初めての本番を本命にしないための前受けです。
レベル別:どこを、何校受けるか
うちの考え方は、1校は高い確率で受かる学校、1校は「落ちるかも」という緊張感がある学校です。
全部受かりそうな学校だと本命と同じ緊張感が保てません。サッカーや野球の日本代表が、本番前に強豪と練習試合をするのと同じです。逆に、1校も受からないと精神的にきついので、必ずどこかは受かるところを入れておきます。
関西の前受けで定番の3校の、浜学園の公開学力テスト偏差値(2026年度資料、A判定)はこうなっています。
- 海陽:特別給費 64/入試Ⅰ 53
- 北嶺:特待選抜 61/一般 54
- 愛光:大阪会場等 57/本校 52
同じ学校でも、入試回と会場でここまで違います。毎年変わるので、最新は偏差値表の記事で確認してください。





ここで出している偏差値は、浜学園のテストで出される偏差値です。他の塾よりも5〜10くらい低めです。
最難関(灘志望)の場合
海陽の特別給費は、灘と同じ偏差値64。灘志望の前哨戦としてよく受けられます。浜学園からは「灘に受かる子でも落ちる」と言われている試験です。


難関の場合(長男)
長男の頃は、西大和がA判定くらいのレベルだと、北嶺一般と愛光が勧められました。北嶺一般が「受かる方」、愛光が「緊張する方」です。


浜学園では、小6の秋〜冬の模試の結果からこのような判定を出してくれます。
ボリュームゾーン(偏差値50前後)の場合
ボリュームゾーンの子も、前受けは受けたほうが良いと思います。考え方は同じで、1校は受かる学校、1校は緊張感のある学校です。
学校としては、ややチャレンジの岡山白陵、ほかに岡山中学校、香川誠陵中学校、土佐塾中学校などが挙げられます。
入試日や、関西に会場があるかどうかは学校と年度で変わります。本命までの日数と移動の負担を、必ず要項で確認してください。
長男の北嶺受験(2023年1月8日)
「北嶺中学校」は北海道にある名門私立中学校です。道外や道内でも遠方であれば寮生活になります。
浜学園は受験生が多いので、浜学園専用の会場が用意されています。本番直前に「ミニ講義」まで同じホテル会場で行われます。


朝7時前に出発して、8時くらいに会場に着きました。
ホテル会場には北嶺中学校と浜学園の関係者がいて誘導してくれます。親は会場には入れません。ホテルの中の途中までで子どもとはお別れです。
両親と一緒に来ているお子さんも少なくなかったです。中には、送り出す直前に子どもを抱きしめているお母さんも見られました。
私も長男もかなり楽観的な性格なので、前日も夜10時には寝入っていました。その長男も、会場に入る頃には冒頭の弱気発言です。
「灘を受験する賢い人もたくさん受けるから落ちるかも…」
A判定が出ていて、過去問も1年分やって十分な得点を取れていたので、少し意外でした。人生初めての本番試験ですから、会場に入っていよいよ緊張してきたのだと思います。
笑いながら大丈夫と説明し、合格者数も実際に見せて安心させました。


北嶺一般は、受験者816名のうち合格者673名で1.2倍(当時)。倍率的にも大丈夫と説明して、会場に向かわせました。
4時間を潰してから迎えに行くと、
「まぁまぁできた。」
と普通な感じで出てきました。とりあえず初戦はいい感じで終わったようです。
算数だけをさらっと見ましたが、まぁまぁ難しそうな感じです。計算問題でもこのようなレベルが出ます。


大問は5問で構成され、最後の問題は立体+点の移動です。読むだけで拒絶反応を起こしたくなります。
これでまだ解きやすかったとのことですから、ずいぶん成長したもんだなって思いました。
試験中のトラブル
理科の試験中に問題用紙をバラバラにしたら、どこに大問3があるのかわからなくなった。
北嶺の問題用紙は冊子になっています。冊子に慣れていないためか、長男は自分でバラバラにしてしまったようです。
問題を探してたら2分くらいロスした
理科は40分でしたので、2分のロスはまぁまぁ大きいです。なんとか最後まで解けたようですが、ハラハラしたというのは伝わってきました。



予想もしないトラブルがあるもんですね笑
これが本命でなくて本当に良かったです。
翌日の愛光では、さらに想定外が
翌日の愛光は、北嶺より偏差値が上なこともあって、長男は少し緊張している様子でした。
試験が終わって出てきた長男は、自信満々に算数の出来を語ったあと、衝撃的なことを喋り始めました。本命では絶対にやってはいけないことです。
何があったかは、翌日の記事に書いています。


親にとっても練習になる
長男は一番上の子なので、親にとっても「我が子の初めての本番」でした。いきなり第一志望だと、意外な落とし穴にはまります。
本命の前に一度経験しておきたいのは、こういうことです。
- 受験前に何を食べさせるか
- 何を持たせるか
- どんな声をかけるか
- 宿泊が必要なら、ホテルでどう過ごすか
- 前日にちゃんと眠れるか
当日のことで、うちが決めていたことも書いておきます。
長男は乗り物酔いがひどいのですが、酔い止めは飲ませませんでした。酔い止めの主成分は「抗ヒスタミン」で、眠気が出るからです。
試験中は、会場の近くで待機しました。家に帰ってしまうと、何かあった時に駆けつけるのに時間がかかるからです。
愛光では「携帯電話は持ち込み禁止」と書いてありましたが、係の人に聞くと電源を切っていれば持ち込んでよいとのことでした(当時)。お迎えで会えないと困るので、聞いてよかったです。学校や年度で違うので、必ずその場で確認してください。
持病や感染症対策は、事前にかかりつけ医と相談してください。
本番前日から合格発表までに親がやることは、こちらにまとめています。


前受け校の過去問は1年分。判定方法まで読む
北嶺も愛光も、過去問は1年分だけやっていました。直前講習でスケジュールがびっしりだったので、2校で6時間くらいかけて解きました。結果はどちらも合格最低点を超えていました。



前受け校は問題を見るだけという意見もありますが、落ちると精神的に落ち込む可能性があるので、1年分はやっておいた方が良いと思います。
ここで一つ、うちの失敗を書いておきます。
愛光の3教科受験は、3教科の合計得点を4分の5倍して判定する方式でした(当時)。うちはそれを見落としていて、過去問の点数を実際より厳しく見積もったまま、長男を受験に送り出してしまいました。
判定方法まで含めて要項を読むこと。これは過去問とセットでやってください。


合格発表と、落ちたときのリスク
北嶺も愛光も、発表は数日後にWebでした。長男は両方とも合格できました。発表当日の様子はこちらです。


前受け校には落ちたときのリスクがあります。でも、受けないと実践慣れしないというリスクもあります。
だからこそ、高い確率で合格できる学校を1校は入れておきます。長男は幸い合格してくれましたが、すべて落ちていたらと思うと、かける言葉が難しいです。
寮のある学校について
北嶺・愛光・海陽は、関西からだと寮生活になる学校です。
うちは「中学生で寮」はちょっとやりすぎかなと感じているので、進学先の選択肢には入れていません。前受けは、あくまで練習として受けました。
寮のある学校を進学先の確保として考える家庭もあります。そこは家庭と本人の価値観次第です。
次男・三男の前受け
次男(2026年組)も、愛光を前受けで受けました。
次男のときは、私が読んでいた小説の一場面を「これは入試に出そうだ」と事前に解説していたら、その場面がそのまま愛光の国語で出題されるという偶然もありました(笑)
もっとも、これは狙って再現できるものではありません。


三男(2028年組)は今小5で、前受けも受けさせるつもりで、受ける学校も上に挙げたあたりで想定しています。
次男の小6の秋から冬、前受けの出願や海陽特別給費の過去問の記録は、成績記録の部屋(次男)にまとめています。
次に読む
長男の前受けから本命までは、時系列でこう続きます。








最後までお読みいただきありがとうございました。
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