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【中学受験】中学受験の適性の話〜IQ検査における処理速度の重要性〜

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いきなり中学受験と関係ない話なのですが、読んでみてください。

ぱぱりん

結構面白い記事だと思っています

私は医師なので、うつ傾向になって休職する人を主治医あるいは産業医として診ることがあります。

しかし、、、

・企業はホワイト

・業務量は多くない

・責任も低い

のに、なぜかうつ傾向となり休職に至るという事例があります。

一見、本人のスペックや経歴に大きな問題があるようには見えません。

ですが、紐解いていくといろいろなことがわかります。

・マルチタスクがこなせない。順位付けができない。優先して何をすべきかわからない。

・頭では理解しているが、行動に移せない。

・できないことの原因よりも、できなかった理由(=言い訳)を口にしてしまう

ということがわかります。

実際、ある職員さん(架空)は、精神科を受診した際にWAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)を受けていました。

結果を見ると、FSIQ(全検査IQ)は110台で、VCI(言語理解指標)は130台

*検査項目の説明については後述します。

この数値は平均が100なので、かなり高いです。

語彙がある。
説明もできる。
話すと賢い。
学歴や経歴にも大きな問題はない。

周囲から見ると、

「この人、普通にできそうだけどな」

と思われるタイプです。

ところが、WAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)の中で、PSI(処理速度指標)は80台でした。

これはかなり低い水準です。

つまり、この方は、

言葉で理解する力は非常に高い。
しかし、情報を素早く処理し、優先順位をつけ、行動に移して、仕事を回す力が弱い。

という認知プロフィールだったわけです。

こうなると、職場で何が起きるか。

上司の説明は理解できます。

会議で言っていることもわかります。

本人も、あとから聞けばもっともらしい説明ができます。

しかし、現実の仕事では、

・今、何を優先すべきか決められない
・複数のタスクが来ると混乱する
・メール、電話、書類、報告が同時に来ると止まる
・理解しているのに着手できない
・締切直前に詰まる
・周囲からは「なぜ動かないのか」と見られる

ということが起きます。

本人もつらいです。

周囲も仕事を代行する必要に迫られてつらいです。

しかも厄介なのは、VCI(言語理解指標)が高いので、本人の説明がそれなりに上手いことです。

できなかった原因の分析ではなく、

できなかった理由の説明

がうまくなってしまう。

要するに、周囲からは、

「言い訳ばかりしている」

ように見えてしまうのです。

でも、本人の中では本当に困っている。

ここに大きなズレがあります。

私はこのようなケースを見るたびに、

「頭がいい」と「現実を回せる」は違う

と感じます。

そしてこれは、中学受験にもかなり似ています。

中学受験でも「賢そうなのに点が伸びない子」がいる

中学受験でも、同じようなことが起きます。

たとえば、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)を受けたとします。

その結果、

VCI(言語理解指標)は非常に高い。
でも、PSI(処理速度指標)は低い。

こういう子がいます。

このタイプの子は、親から見るとかなり賢く見えます。

・語彙が豊富
・大人っぽいことを言う
・説明すると理解は早い
・雑学も多い
・本も読む
・会話も達者

となると、

「これは中学受験に向いているのでは?」

と思ってしまいます。

まぁ、思いますよね。

親ですから。

我が子がちょっと賢いことを言うと、

「この子、灘いけるんちゃうか?」

と一瞬思うことくらいあります。

ないですか?

私はあります(笑)

しかし、中学受験は残酷です。

中学受験は、

理解できるか

だけではなく、

時間内に、正確に、量をこなして、点数に変えることができるか

が問われます。

ここで、PSI(処理速度指標)の低さが大きな壁になります。

言語理解が高い子は、説明を聞くと理解できます。

文章の意味もわかります。

大人びたことも言えます。

しかし、テスト本番では、

・問題を読むのに時間がかかる
・設問処理に時間がかかる
・計算が遅い
・書くのが遅い
・最後まで解き切れない
・見直しにたどり着かない
・宿題に時間がかかりすぎる

という形で苦戦します。

つまり、

わかっているのに、間に合わない。

これが起きます。

親から見ると、

「この子は理解しているはずなのに、なぜ点が取れないのか」

となります。

本人からすると、

「わかっているのに、終わらない」

となります。

これは、かなりつらいです。

職場でいえば、

説明は理解しているのに、仕事が回らない大人

と似ています。

中学受験でいえば、

内容は理解しているのに、テストで点数化できない子

です。

どちらも本質は近いです。

理解力の問題ではなく、処理効率の問題。

ここを見誤ると、親も子どもも苦しくなります。

目次

そもそもIQ検査とは何か?

ここで、IQ検査について簡単に説明します。

IQ検査というと、

「IQが高いか低いかを見る検査」

と思われがちです。

もちろん、そういう側面もあります。

しかし、実際にはそれだけではありません

IQ検査では、単に総合的な数値を見るだけでなく、

どの認知能力が高く、どの認知能力が低いのか

を見ることができます。

つまり、

・言葉で理解する力はどうか
・図形や空間を捉える力はどうか
・初めて見る問題を推理する力はどうか
・情報を一時的に覚えながら処理する力はどうか
・素早く正確に作業する力はどうか

といったことを見ます。

ここが大事です。

中学受験においても、

ただ頭がいいかどうか

だけではなく、

どこで詰まりやすいか

を見ることができます。

これは、親にとってかなり大きなヒントになります。

WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)とWAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)の違い

子どもに使われる代表的なIQ検査が、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)です。

大人に使われる代表的なIQ検査が、WAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)です。

ざっくり言えば、

子ども版がWISC(児童用ウェクスラー式知能検査)。
大人版がWAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)。

です。

中学受験をする小学生であれば、基本的にはWISC(児童用ウェクスラー式知能検査)が使われます。

一方、成人の職場不適応や発達特性の評価などでは、WAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)が使われることがあります。

今回の冒頭で出した職員さんは大人なので、WAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)を受けていました。

そして、WAIS(成人用ウェクスラー式知能検査)で、

VCI(言語理解指標)は130台。
PSI(処理速度指標)は80台。

という結果でした。

このように、同じ人の中でも、能力に大きな凸凹があることがあります。

そして、その凸凹は、大人では仕事のしんどさとして出ることがあります。

子どもでは、中学受験のしんどさとして出ることがあります。

WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)でわかる主な項目

では、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)では、どのような項目がわかるのでしょうか。

細かく見るといろいろありますが、ここでは中学受験に関係しやすい項目を中心に説明します。

FSIQ(全検査IQ)

FSIQ(全検査IQ)は、全体的な知的能力を表す総合的な数値です。

いわゆる、

「IQいくつ?」

と聞かれたときに出てくる代表的な指標です。

FSIQ(全検査IQ)が高いことは、中学受験において基本的には有利です。

中学受験は知的負荷が高い競争なので、全体的な知的能力が高いことは当然プラスです。

ただし、FSIQ(全検査IQ)だけを見ても、その子の中学受験適性はわかりません

なぜなら、FSIQ(全検査IQ)は複数の能力をまとめた総合点だからです。

たとえば、

・VCI(言語理解指標)は高い
・FRI(流動性推理指標)も高い
・でもWMI(ワーキングメモリー指標)は低い
・PSI(処理速度指標)も低い

という子がいた場合、FSIQ(全検査IQ)だけを見ると、その子の「詰まりどころ」が見えにくくなります

ですので、中学受験においては、FSIQ(全検査IQ)だけでなく、各項目の凸凹を見ることが大切です。

VCI(言語理解指標)

VCI(言語理解指標)は、言葉を理解する力、語彙力、説明する力、概念を言語で理解する力に関係します。

VCI(言語理解指標)が高い子は、かなり利発に見えます。

・語彙が豊富
・会話が大人びている
・説明がうまい
・本を読む
・知識が多い
・大人との会話が成立する

こういう子です。

親としては、かなり期待してしまいます。

「この子は頭がいい」

「中学受験に向いているのでは」

と思いやすいです。

ただし、ここが落とし穴です。

VCI(言語理解指標)が高いことは、中学受験においてプラスです。

しかし、VCI(言語理解指標)が高いだけでは、中学受験で点数が取れるとは限りません。

なぜなら、中学受験は、

言葉で理解できるか

だけではなく、

時間内に処理して、答案にすることができるか

が問われるからです。

VCI(言語理解指標)が高い子ほど、親から見ると「できるはず」に見えます

でも、PSI(処理速度指標)が低いと、

わかっているように見えるのに、点が伸びない

ということが起こります。

ここが一番こじれやすいところです。

VSI(視空間指標)

VSI(視空間指標)は、図形や空間を理解する力に関係します

中学受験では、算数の図形問題に関係しやすいです。

・平面図形
・立体図形
・展開図
・回転体
・切断
・位置関係

このあたりです。

VSI(視空間指標)が高い子は、図形を見たときに、頭の中で形を動かしたり、組み立てたりすることが得意な場合があります。

算数の図形で、

「なんでこれが見えるの?」

という子がいます。

親からすると、

「いや、こっちは何も見えませんが?」

という世界です。

ぱぱりん

あれは才能です。

ただし、VSI(視空間指標)が高いだけで算数が得意になるわけではありません。

算数には、条件整理、計算力、粘り強さ、処理速度も必要です。

FRI(流動性推理指標)

FRI(流動性推理指標)は、初めて見る問題に対して、規則性や関係性を見つけて考える力です。

中学受験では、特に難関校の算数で重要になります。

難関校の算数では、

「これは見たことがある問題です」

という問題ばかりではありません。

むしろ、

「これは算数ですか? それとも暗号(推理)ですか?」

という問題も出ます。

そこで必要になるのが、FRI(流動性推理指標)です。

FRI(流動性推理指標)が高い子は、

・初見問題に強い
・規則性を見つける
・関係性を見抜く
・論理的に考える
・難問を楽しめる

という強みを持ちやすいです。

ただし、FRI(流動性推理指標)が高くても、PSI(処理速度指標)が低いと、最後まで解き切れないことがあります

解法は見えている。

でも、計算が遅い。

条件処理に時間がかかる。

書き切れない。

見直しできない。

そして点数にならない。

中学受験では、ひらめきだけでは勝てません。

ひらめいたあとに、答案まで持っていく力が必要です。

WMI(ワーキングメモリー指標)

WMI(ワーキングメモリー指標)は、情報を一時的に頭の中に保持しながら処理する力です。

単なる暗記力ではありません。

たとえば算数の文章題で、

「AはBより3個多く、CはAの2倍で、DはCより5個少ない」

みたいな条件が出てきたとします。

読みながら、

「えっと、Aって何でしたっけ?」

となると、かなり厳しいわけです。

WMI(ワーキングメモリー指標)は、中学受験ではかなり重要です。

なぜなら、中学受験では、

・条件を覚えながら考える
・途中式を保持する
・設問要求を忘れない
・本文に戻って情報を照合する
・先生の説明を聞きながらノートを取る
・複数の手順を順番に実行する

という作業が多いからです。

WMI(ワーキングメモリー指標)が低いと、理解力があっても、

・途中で条件が抜ける
・計算の途中で迷子になる
・指示を一部忘れる
・長い問題で崩れる
・複数作業になると混乱する

ということが起こりやすいです。

PSI(処理速度指標)

そして、私が中学受験においてかなり重要だと思っているのが、PSI(処理速度指標)です。

ぱぱりん

かなり重要です。

大事なので、ここは強めに言います。

中学受験では、PSI(処理速度指標)がかなり重要です。

PSI(処理速度指標)は、視覚情報をすばやく正確に処理し、作業する力です。

勉強でいうと、

・問題を速く読む
・文字や記号を素早く見分ける
・計算を処理する
・答案を書く
・見直しをする
・単純作業を正確にこなす
・制限時間内に終える

という力に関係します。

中学受験では、PSI(処理速度指標)が低いと、かなり苦戦します

なぜなら、中学受験は、

時間との戦い

だからです。

ゆっくり考えれば解ける。

説明されれば理解できる。

家でやればできる。

でも、テスト本番では間に合わない。

これでは点数になりません。

中学受験では、

わかること

時間内に点数化すること

は別です。

ここが本当に大事です。

PSI(処理速度指標)が低い子は、

・宿題に時間がかかる
・テストで最後まで解けない
・国語の長文を読み切れない
・算数の計算処理が遅い
・理社で問題文と知識の照合に時間がかかる
・見直しまで到達しない
・焦るとミスが増える

という形で出やすいです。

つまり、

理解しているのに、点にならない。

この状態です。

親からすると、

「わかっているなら、なぜやらないの?」

「理解しているのに、なぜ点が伸びないの?」

「本気を出していないのでは?」

と思ってしまいます。

しかし、本人の中では、

やらないのではなく、間に合っていない

可能性があります。

わかっていないのではなく、処理が追いついていない

可能性があります。

ぱぱりん

ここを見誤ると、親子関係がかなりギクシャクします。

GAI(一般能力指標)

GAI(一般能力指標)は、ざっくりいうと、言葉の理解や推理力など、考える力の高さを見やすい指標です。

GAI(一般能力指標)が高い子は、理解力や推理力が高い可能性があります。

中学受験ではもちろん有利です。

ただし、GAI(一般能力指標)が高いだけでは足りません。

なぜなら、中学受験は、

考える力の高さ

だけでなく、

その力を制限時間内に答案へ変換する力

が必要だからです。

GAI(一般能力指標)が高くても、PSI(処理速度指標)が低いと、

頭の中ではわかっているのに、答案用紙に出せない

ということが起こります。

私は、GAI(一般能力指標)は「才能の天井」に近いものだと考えています。

しかし、中学受験では、才能の天井だけでは不十分です。

現実に回す力が必要です。

CPI(認知熟達度指標)

CPI(認知熟達度指標)は、ざっくりいうと、WMI(ワーキングメモリー指標)とPSI(処理速度指標)に関係する、認知効率の指標です。

つまり、

頭の中で情報を保持し、素早く正確に処理する力

に近い指標です。

私は、中学受験ではCPI(認知熟達度指標)をかなり重視します

なぜなら、中学受験は、

賢さの競争であると同時に、認知効率の競争

だからです。

毎週の宿題。

復習テスト。

公開テスト。

間違い直し。

理社の暗記。

算数の演習。

国語の読解。

志望校別特訓。

冷静に考えると、小学生に課す量としてはなかなかです。

大人なら普通に労基署に相談したくなるレベルです。

ぱぱりん

いや、言いすぎかもしれませんが(笑)

でも、小学生にとってはかなりの負荷です。

ここでCPI(認知熟達度指標)が低い子に、ただ量をぶつけると、かなり消耗します。

本人は頑張っている。

でも終わらない。

親は焦る。

塾の課題は増える。

また終わらない。

親はさらに焦る。

子どもはしんどくなる。

そして親子バトル。

ぱぱりん

中学受験あるあるです。

もはや風物詩です。

でも、ここで大事なのは、

「なぜできないの?」ではなく、「どこで詰まっているの?」

と見ることです。

中学受験にはPSI(処理速度指標)が重要

ここまでいろいろ説明しましたが、この記事で一番言いたいことはこれです。

ぱぱりん

中学受験には、PSI(処理速度指標)がかなり重要です。

もちろん、VCI(言語理解指標)も大事です。

もちろん、FRI(流動性推理指標)も大事です。

もちろん、WMI(ワーキングメモリー指標)も大事です。

もちろん、FSIQ(全検査IQ)やGAI(一般能力指標)も大事です。

しかし、中学受験で親が見落としやすいのは、PSI(処理速度指標)です。

なぜなら、PSI(処理速度指標)は、会話だけでは見えにくいからです。

VCI(言語理解指標)が高い子は、話すと賢く見えます。

FRI(流動性推理指標)が高い子は、難しいことを考えられます。

しかし、PSI(処理速度指標)が低い子は、テストや宿題の中で苦しみます。

つまり、親が日常会話で感じる「賢さ」と、テストで必要な「処理速度」がズレることがあります

ここが危険です。

親は、

「この子はわかっているはず」

と思う。

でも、点が伸びない。

宿題も終わらない。

テストも間に合わない。

すると、

「なぜやらないの?」

「本気を出していないの?」

「わかっているならできるでしょ?」

と問い詰めてしまう。

これが続くと、親子関係がギクシャクします。

中学受験で怖いのは、偏差値が下がることだけではありません。

ぱぱりん

親子関係が壊れていくことです。

本当にこれが一番しんどい。

IQ検査を全員に勧めているわけではない

ここで、誤解のないように書いておきます。

私は、中学受験をするお子さん全員にIQ検査を勧めているわけではありません。

全員がWISC(児童用ウェクスラー式知能検査)を受ける必要があるとは思っていません。

中学受験に向いているかどうかを、IQ検査だけで決めるべきだとも思っていません。

中学受験の適性は、

・本人の性格
・体力
・睡眠
・親子関係
・塾との相性
・志望校との相性
・継続力
・メンタル
・家庭の方針

など、いろいろな要素で決まります。

IQ検査だけで、

「この子は中学受験向き」

「この子は中学受験不向き」

と決めるのは危険です。

そんな単純な話ではありません。

ただし、

わかっているように見えるのに、やらない。
理解しているように見えるのに、点が伸びない。
親が子どもを問い詰めてしまう。
子どもが言い訳ばかりしているように見える。
親子関係がギクシャクしてきた。

このようなシチュエーションでは、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)が一助になる可能性があります。

なぜなら、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)によって、

本当にやる気の問題なのか。
それとも、認知処理の問題なのか。

を考えるヒントが得られるからです。

特に、

VCI(言語理解指標)は高いのに、PSI(処理速度指標)が低い

というタイプでは、親から見る「賢さ」と、実際のテストで必要な処理能力にズレが出やすいです。

このズレを知らないまま、

「なぜできないの?」

と責め続けると、親子ともにつらくなります。

中学受験の適性を見るなら、どの項目が高いとよいのか?

私の考えでは、中学受験に向いている認知プロフィールは、

GAI(一般能力指標)が高く、CPI(認知熟達度指標)も落ちていない子

です。

もっとわかりやすく言えば、

考える力があり、かつ、処理速度もある子

です。

具体的には、

・FSIQ(全検査IQ)が高い
・GAI(一般能力指標)が高い
・FRI(流動性推理指標)が高い
・WMI(ワーキングメモリー指標)が平均以上
・PSI(処理速度指標)が平均以上
・大きな凸凹が少ない

という子は、中学受験との相性がよい可能性があります。

ただし、この記事の趣旨として一番強調したいのは、

PSI(処理速度指標)が低い場合、中学受験ではかなり苦戦しやすい

ということです。

中学受験では、制限時間内に処理することが求められます。

算数では、計算処理と条件整理。

国語では、長文読解と設問処理。

理科では、知識の検索と計算、実験条件の読み取り。

社会では、知識の検索と問題文の照合。

ぱぱりん

どの科目にもPSI(処理速度指標)が関係します。

もちろん、PSI(処理速度指標)が低いから中学受験は絶対に無理、という意味ではありません。

しかし、PSI(処理速度指標)が低い子に、スピード勝負の受験勉強をそのままぶつけると、かなりしんどくなります。

必要なのは、

・問題数を絞る
・優先順位を明確にする
・解く順番を決める
・時間配分を練習する
・処理が必要な作業を分解する
・宿題量を調整する
・ミスの種類を分析する
・親が「やる気」ではなく「詰まりどころ」を見る

という工夫です。

VCI(言語理解指標)が高く、PSI(処理速度指標)が低い子には注意

中学受験で特に注意したいのは、

VCI(言語理解指標)が高く、PSI(処理速度指標)が低い子

です。

このタイプは、親から見るとかなり賢く見えます。

でも、受験では苦戦しやすい。

たとえば、

VCI(言語理解指標)130
FRI(流動性推理指標)125
WMI(ワーキングメモリー指標)95
PSI(処理速度指標)85

のような子です。

この子は、会話すると非常に優秀に見えるでしょう。

知識もある。

説明もできる。

難しい話も理解する。

しかし、中学受験では、

・算数の処理が遅い
・国語の長文を読み切れない
・理社の問題処理が遅い
・演習量をこなせない
・テストで最後まで解けない
・理解しているのに点数にならない

ということが起きやすいです。

つまり、

才能の天井は高い。
しかし、現実に受験勉強を回す効率が低い。

ということです。

これはかなり重要です。

中学受験は、単なる知能の勝負ではありません。

知能を、制限時間内に、答案用紙へ変換する競技

です。

どれだけ頭の中で理解していても、答案用紙に書かれていなければ点数にはなりません。

ここが中学受験の怖いところです。

IQ検査は「合格判定機」ではなく「地図」

最後に強調したいのは、IQ検査は合格判定機ではないということです。

WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)を受けたからといって、

「偏差値60まで」

「御三家は無理」

「この学校ならいける」

みたいなことがわかるわけではありません。

そんな検査があれば、塾の面談はもっと楽になります。

いや、逆に怖いですね。

しかし、IQ検査は、

その子がどこで詰まりやすいのか

を見るヒントにはなります。

・理解力は高いのか
・推理力はあるのか
・WMI(ワーキングメモリー指標)は十分か
・PSI(処理速度指標)はどうか
・思考力と処理効率に大きな差がないか

これらを見ることで、

その子に合った戦い方

を考えることができます。

特に、

VCI(言語理解指標)が高く、PSI(処理速度指標)が低い

という子は要注意です。

賢く見える。

期待される。

でも、点数化に苦戦する。

このタイプを、

「やる気がない」

「本気を出していない」

「言い訳ばかり」

と見てしまうと、親子ともにしんどくなります。

本当は、

わかっていないのではなく、間に合っていない

のかもしれません。

考えていないのではなく、処理が追いついていない

のかもしれません。

ここを見極めるために、IQ検査は一助になります。

中学受験において大切なのは、子どもを検査結果で決めつけることではありません。

むしろ、

その子の認知特性を知り、その子に合った戦い方を考えること

です。

中学受験は、子どもにとっても親にとっても大きな負荷です。

だからこそ、

「この子はできるはず」

だけで突っ走るのではなく、

「この子はどこで詰まりやすいのか」

を見ることが大切だと思います。

IQ検査は万能ではありません。

中学受験をする全員に必要なものでもありません。

しかし、

わかっているように見えるのに、やらない。
点が伸びない。
親が問い詰める。
子どもが黙る、言い訳する、反発する。
親子関係がギクシャクする。

そんな悪循環に入る前に、

認知特性を知るための一つの地図

として、WISC(児童用ウェクスラー式知能検査)が役立つことはあると思います。

中学受験で大切なのは、子どもを追い込むことではありません。

その子に合った戦い方を見つけることです。

そして、その戦い方を考えるうえで、

PSI(処理速度指標)

は、かなり重要な項目だと私は考えています。

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この記事を書いた人

⭐︎中規模病院で勤務医をしています。
⭐︎子供は男の子が3人いて、遊び、ふざけ、いたずらでカオスな毎日を送っています。
⭐︎子どもの中学受験を通じて、子育てや受験に関しての情報発信を行なっています。
⭐︎好きな教科:算数、理科、数学、物理、化学とゴリゴリな理系マッチョです。

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