はじめに
今回は、浜学園の小6前半、だいたい新小6の2月から夏休み前までに何を意識すべきかをまとめます。
小6は、カレンダー上では普通にやってきます。2月になれば新小6ですし、誰かが「今日から受験生です」と知らせてくれるわけでもありません。ところが、体感としては非常に急に来ます。
小5までは、まだ「来年が本番」という気持ちがどこかにあります。しかし新小6になると、予定表の雰囲気が明らかに変わります。
マスター授業が増え、最高レベル特訓があり、日曜特訓が入り、公開学力テストもあり、合否判定テストもあります。志望校別の模試やイベントも入ってくるので、気づけば予定表の空白がどんどん減っていきます。カレンダーが浜学園に支配されていく感じです。
我が家の次男の場合、小6の2月からは、マスター授業が週3日、最高レベル特訓算数と理科で1日、第1・第3日曜日が灘特訓、第2日曜日が公開学力テスト、第4日曜日が合否判定テストなど、という生活になりました。詳しい成績推移や当時の流れはこちらにまとめています。
こう書くと、ほぼ塾です。正直、住所変更届を出した方がいいのでは、と思うくらい塾中心の生活になります(笑)。
ただ、ここで大事なことを先に書いておきます。小6前半は、講座と教材を全部増やす時期ではありません。夏までに、平常学習、弱点、生活、本人の自走を立て直す期間です。
夏は天王山と言われます。ただ、登る山が決まっていないまま夏に入ると、正直ただ消耗するだけです。
小5の過ごし方については、こちらの記事にまとめています。
先に結論|小6前半で大事なこと
最初に、この記事の結論をまとめます。
- 平常授業、宿題、間違い直し、復習テストを土台にする
- 公開学力テスト、合否判定、模試は役割を分けて見る
- 宿題が回らない場合、本人を責める前に講座、教材、移動、睡眠を確認する
- 弱点は全科目同時に直さず、優先順位を付ける
- 講座の資格があることと、講座を消化できることは別
- 一回の判定で志望校を固定しすぎない
- 夏期講習前に未消化を減らしておく
- 親は計画と振り返りを、少しずつ本人へ渡していく
どれも地味です。でも、小6前半にやるべきことは、派手な追加ではなく地味な立て直しだと思います。
小5から小6前半で変わること
まず、小5と小6前半で何が変わるのかを整理します。
| 項目 | 小5まで | 小6前半 |
|---|---|---|
| 宿題 | 量は多いが週の中で回せる | 量も難度も上がり、優先順位が必須になる |
| 難度 | 応用中心 | 入試を意識した難度に近づく |
| テスト | 復習テストと公開が中心 | 合否判定や志望校系の模試が加わる |
| 追加講座 | 最レなど選択制 | 日曜の特訓が本格化する |
| 日曜 | 比較的空いている | 特訓・テストでほぼ埋まる |
| 志望校 | 距離を測り始める | 判定として数字で突きつけられる |
| 生活 | 遊びと両立の余地がある | 塾中心に組み替えが必要になる |
| 親の関与 | 管理が中心 | 計画と振り返りを本人へ渡し始める |
小5までと同じ感覚で全部をやろうとすると、かなり無理が出てきます。我が家でも、小6前半からは「全部を同じ重さでやる」ことは現実的ではないと感じる場面が増えました。
まずやるのは、開始時の棚卸し
小6前半で最初にやってほしいのは、新しい講座の申し込みではなく、現状の棚卸しです。
| 確認項目 | 現在の状態(例) | 優先度 | 夏までの対応(例) |
|---|---|---|---|
| 平常宿題 | 回っている/一部未消化 | 高 | 未消化の科目を特定する |
| 間違い直し | やっている/解答写しになっている | 高 | 直しの質を確認する |
| 復習テスト | 取れている/科目差がある | 高 | 沈む科目の原因を見る |
| 公開学力テスト | 安定/科目で上下 | 中 | 正答率の高い問題の失点を確認 |
| 正答率の見方 | 見ている/点数だけ見ている | 中 | 答案ベースの確認に変える |
| 科目別弱点 | 把握済み/なんとなく | 高 | 単元まで特定する |
| 講座 | 消化できている/受けっぱなし | 高 | 消化できない講座を見直す |
| 模試 | 必要な分だけ/増えすぎ | 中 | 目的のない模試を減らす |
| 睡眠 | 確保できている/削れている | 高 | 就寝時刻から逆算する |
| 食事 | 通常通り/乱れがち | 中 | 塾のある日の段取りを決める |
| 通塾・移動 | 負担少ない/疲労が残る | 中 | 移動時間の使い方を決める |
| 学校・習い事 | 両立できている/厳しい | 中 | 続け方を本人と話す |
| 本人の説明力 | 自分の課題を言える/言えない | 高 | テスト後に本人の言葉で振り返る |
「本人の説明力」は見落とされがちですが、大事です。自分が今どこでつまずいているのかを本人の言葉で説明できると、夏以降の勉強が自走に近づきます。
小6前半の一週間の考え方
小6前半は塾の日数が増え、帰宅時間も遅くなり、宿題も重くなります。生活が崩れると勉強は回りません。
春休みにはいろいろな講座が始まります。

睡眠不足、宿題未消化、プリント紛失、移動疲れ、親のイライラ。このあたりが重なると、家庭内が一気にしんどくなります。中学受験で一番怖いのは、子どもが勉強できないことだけではなく、親子ともに疲れてしまって、家庭の空気が悪くなることだと思います。
ざっくりとした1週間の見方は、次のような感じです。
| タイミング | 優先したいこと |
|---|---|
| 授業当日 | 帰宅後は無理をせず、翌日に回す部分を決める |
| 授業翌日 | 授業内容の確認、宿題の重要部分 |
| 2〜3日後 | 残りの宿題、苦手単元の直し |
| 復習テスト前後 | 前回の間違いの確認、テスト後はすぐ直し |
| 公開学力テスト前後 | 前は生活を整える、後は正答率の高い問題の失点確認 |
| 日曜特訓・模試の週 | 特訓の復習を最優先、他は軽めに調整 |
これは考え方の枠であって、固定の時間割ではありません。各家庭の通塾曜日や本人の体力で変わりますので、枠だけ持って中身はご家庭で埋めるのが現実的だと思います。
小6前半からは、「何をきっちりやるか」と同じくらい、「何を軽めにするか」も大事になります。真面目な子ほど全部やろうとしますし、親も真面目だと全部やらせようとします。その結果、睡眠が削られます。
睡眠が削られると集中力が落ち、ミスが増え、親が怒り、家庭内の空気が悪くなり、さらに集中力が落ちます。中学受験家庭なら一度は見たことがある、あまりありがたくない連鎖です。
新小6から夏期講習前のロードマップ
夏までの流れをざっくり整理します。
| 時期 | 主なテーマ |
|---|---|
| 新小6開始(2月) | 新しい生活リズムに慣れる、棚卸し |
| 3月 | 宿題の回し方を固める、未消化を出さない |
| 春期講習前後 | 講習で崩れた平常リズムを戻す |
| 4月 | 公開・合否判定の答案から弱点を特定 |
| 5月 | 弱点の優先順位を付けて着手 |
| 6月 | 日曜特訓や講座の消化状況を点検 |
| 7月・夏前 | 未消化を減らす、夏の計画を本人と立てる |
ポイントは、未消化、講座過多、生活の乱れを夏前に減らしておくことです。夏期講習は量が多いので、積み残しを抱えたまま入ると、講習と積み残しの両方が中途半端になります。
事前にいろいろ把握しておくことが大事です。

次男の予定をご参考ください。
学習と講座の優先順位
小6前半の中心は、当然ながらマスターです。マスターは通常授業の中心であり、基礎から応用までの土台になります。ここを疎かにして、他の講座ばかりに目を向けるのは危険です。
浜学園の小6には、マスターコースのほか、日曜錬成特訓や日曜志望校別特訓、最高レベル特訓などの講座があります。名称や内容、受講基準は年度や教室で変わることがあるので、必ず浜学園公式サイトで最新情報をご確認ください。
そのうえで、我が家の考える優先順位の目安を表にします。
| 項目 | 位置づけ | 見るポイント |
|---|---|---|
| 平常授業(マスター) | 土台。最優先 | 授業内容が身についているか |
| 宿題 | 土台の定着 | 未消化を残さない工夫 |
| 間違い直し | 得点に直結 | 解答写しになっていないか |
| 復習テスト | 週単位の点検 | 直しまで含めて1セット |
| 公開学力テスト | 月単位の点検 | 正答率の高い問題の失点 |
| 合否判定学力テスト | 志望校との距離 | 判定より科目バランス |
| 日曜志望校別特訓(7月〜) | 志望校対策の柱 | 復習まで消化できるか |
| 最高レベル特訓 | 上乗せ | 平常が回っている前提 |
| 冠模試 | 現在地の確認 | 結果より課題の発見 |
| 市販教材 | 補助 | 目的を絞って使う |
| 過去問への初期接触 | まだ本格化しない | 塾の指示に従う |
これは全家庭共通の固定順位ではありません。本人の状態と志望校で判断が変わります。上の講座から順に取ればよいという話でもなく、下の項目を切り捨てろという話でもありません。
大事なのは、受講することがゴールではないということです。講座を受け、宿題をし、復習し、テストを受け、間違い直しをして、次に同じミスをしない。ここまでやって、初めて得点につながります。
受けるだけなら、鍛えられるのは親の財布だけです。
月謝、講習、模試、教材、交通費。財布だけが最難関に挑んでいる状態は避けたいところです。
講座を足すなら、同時に復習時間も確保する必要があります。これができないと、ただの通塾イベントになります。浜学園のイスに座ることが目的ではありません。授業を受けた後に、家庭でどれだけ自分のものにできるかが大事です。
小6でどの講座を受けるかについては、こちらの記事にも書いています。
また、浜学園の日曜特訓前期〈灘コース〉については、浜学園公式サイトでも小6生対象の講座として紹介されています。

宿題が回らないときの診断
小6前半で一番多い悩みは、おそらく「宿題が回らない」だと思います。
ここで大事なのは、本人を責める前に、原因を分けることです。着手が遅いのか、時間が足りないのか、全問を完璧にしようとしすぎているのか、解説を写して終わっているのか、間違い直しに時間を取られているのか、追加教材や講座が多すぎるのか、模試が多すぎるのか、学校や習い事との兼ね合いか、移動の負担か、睡眠不足か、親が教えすぎて時間が伸びているのか、優先順位が不明なのか、教材の管理ができていないのか。
原因によって、最初に減らすものが変わります。
| 状態 | 原因候補 | 最初に減らす・変えるもの | 一週間後の確認 |
|---|---|---|---|
| 着手が遅い | 帰宅後の流れが決まっていない | 開始時刻を固定する | 開始時刻が守れたか |
| 途中で終わる | 全問完璧化を狙っている | 問題の取捨選択を親子で決める | 決めた範囲が終わったか |
| 直しが進まない | 解説写しで終わっている | 直す問題を絞る | 絞った問題を再度解けたか |
| 全体に時間不足 | 講座・教材が多い | 消化できていない講座・教材 | 平常宿題が回ったか |
| 週末に破綻する | 模試・特訓が多い | 目的のない模試 | 日曜後の週が回ったか |
| 常に眠そう | 睡眠が削れている | 夜の勉強時間 | 就寝時刻が守れたか |
| 親子で消耗する | 親の教えすぎ・管理過多 | 親が横に付く時間 | 本人だけで進んだ量 |
「最初に減らすもの」から始めるのがポイントです。宿題が回らないときに何かを足すと、だいたい悪化します。
次男の様子をご参考ください

苦手単元の立て直し
弱点は、全科目同時に直そうとしないことです。優先順位を付けます。
優先したいのは、正答率が高いのに落とす問題、繰り返し失点する基礎、志望校で重要な内容、夏以降の学習の前提になる単元です。
| 科目 | 単元・状態 | 根拠資料 | 原因 | 夏までの対応 | 再確認日 |
|---|---|---|---|---|---|
| (例)算数 | 割合で繰り返し失点 | 公開の成績資料 | 手順が曖昧 | マスターの該当回を解き直し | ○月○日 |
| (例)国語 | 語句で失点 | 復習テスト | 積み上げ不足 | 毎日少しずつ語彙 | ○月○日 |
| (例)理科 | 天体が弱い | 公開の単元別正答率 | 知識の抜け | テキストの該当単元 | ○月○日 |
この表は空欄のテンプレートとしてご家庭で埋めてください。埋める材料は、答案と成績資料にあります。
我が家は「復習ノート」を作っていました。間違った問題を集めて、問題(表)と答え(裏)を貼り付けたノートです。小5で作った弱点のメモや復習ノートは、小6前半でそのまま使えます。
復習テスト・公開学力テスト・合否判定・模試の見方
浜学園には、毎回の授業で実施される復習テスト、毎月1回の公開学力テスト、そして小4〜小6対象で志望校の合格可能性を判定する合否判定学力テストなどの各種実力テストがあります。詳細は公式サイトをご確認ください。
小6になると、テストの種類が増えます。ここで大事なのは、役割を分けて見ることです。復習テストは週単位の定着確認、公開学力テストは月単位の実力とクラスの点検、合否判定や志望校系の模試は志望校との距離の確認です。
親がやりがちなのは、判定だけを見ることです。A判定なら声が少し大きくなり、D判定なら食卓の空気が重くなる。親ですから、これは仕方ありません。
でも、小6前半で本当に見るべきなのは、判定だけではありません。むしろ答案です。
| 模試後に見ること | 理由 |
|---|---|
| 科目差 | どの科目で支える形か |
| 単元差 | 同じ単元で繰り返し失点していないか |
| 時間配分 | 後半に取れる問題を残していないか |
| 空欄 | 手が出なかったのか、時間切れか |
| 正答率 | 取るべき問題を落としていないか |
| 数回の推移 | 一回の結果でなく流れで見る |
| 本人の手応え | 数字と本人の感覚のずれを知る |
逆に、見すぎない方がよいものもあります。一回の総合偏差値、順位、判定、講座の資格、そして兄弟比較です。
模試のたびに親が沈んでいると、子どもがフォローする側に回ります。
受験生に、そんな余裕はありません。
良い結果は自信にする。悪い結果は課題を見つける。どちらも次の行動に変えることが大事です。公開学力テストで得点する考え方はこちらにも書いています。
なお、成績を上げたい場合、いきなり難問ばかりに手を出すのは危険です。難問を1問取っても、正答率70%の問題を2問落とすと、総合点では苦しくなります。計算ミス、問題文の読み飛ばし、漢字・語句の失点、理科の基本知識の抜け、時間配分の失敗を減らすだけでも成績は変わります。特別な魔法はありません。あったら、うちが先に使っています(笑)。
日曜志望校別特訓・追加講座との付き合い方
浜学園の小6では、7月から日曜志望校別特訓が始まります。公式サイトによると、7月・8月期は基礎の充実、9月・10月期は応用力の錬成、11月・12月期は受験校の傾向と対策と、3期に分けて段階的に指導されます。受講基準がある場合があるので、詳細は各教室にご確認ください。
つまり、小6前半の終わりには日曜志望校別特訓が視野に入ってきます。夏前に平常学習を立て直しておきたい理由の一つがこれです。
追加講座を続けてよいかどうかの目安は、平常学習、講座の復習、睡眠、他科目、本人の手応えが保てているかです。
逆に、宿題が未完のまま積み上がる、講座の復習ができない、強い疲労が続く、他科目が崩れる、親が資格の維持に執着している。こういう状態なら、続け方を見直すタイミングだと思います。
講座の資格があることと、講座を消化できることは別です。資格はゴールではありません。
科目別に見るポイント
算数
小6前半の算数では、「わかる」だけでは足りません。家で解ける、時間をかければ解ける、解説を見たらわかる。これはまだ得点力ではありません。
見るポイントは、計算、割合、速さ、比、図形、条件整理です。そして、正答できるはずの問題を取り切れているか、難問に固執して後ろの取れる問題を落としていないかです。
子どもは、解けそうな問題にこだわります。「あと少しで解けそう」と思うと、そこで時間を使います。親は後から「ここ飛ばしたらよかったやん」と言いたくなります。でも、それは後出しジャンケンです。試験中の子どもには見えていません。普段の演習から、時間を見て切る練習が必要です。
最高レベル特訓算数については、次男の結果をこちらの記事にも書いています。
国語
国語が苦手な子にとって、小6前半はまだ立て直せる時期です。ここで放置すると、小6後半がかなり苦しくなります。
小6後半になると、過去問や志望校別演習が中心になり、国語を基礎からじっくり育てる時間は減ります。だから、小6前半で最低限の型を作っておきたいです。
見るポイントは、漢字、語彙、根拠の探し方、選択肢の切り方、記述、時間配分、空欄の位置、そして本人の困り感です。
| 苦手の中身 | 対策 |
|---|---|
| 語彙が弱い | 毎日少しずつ語彙・慣用句 |
| 漢字で落とす | 毎週固定で確認 |
| 本文が読めない | 短めの文章で根拠探し |
| 選択肢で迷う | 間違い選択肢の理由を確認 |
| 記述が書けない | 模範解答との差を見る |
「国語が苦手」というくくりは、大きすぎて対策になりません。語彙なのか、読解なのか、記述なのか、選択肢なのか。そこを分けるだけでも、やることが見えてきます。
我が家の次男も、小6の4月公開で国語が沈み、教育相談を活用しました。その時の話はこちらに書いています。
小6、4月公開学力テストの結果(国語がドボンしたので教育相談を活用してみた)
国語教材については、こちらの記事もあります。
国語は、親が理系だと本当にしんどいです。「筆者の気持ち?」と聞かれても、「筆者に聞いてください」と言いたくなります。でも、中学受験では国語力が算数や理科にも効きます。問題文を読み取る力、条件を整理する力、根拠を探す力。全部つながっています。
理科・社会
理科は得点源にしたい科目です。特に3科受験では、理科が安定していると総合点を支えます。
見るポイントは、単元差、図表の読み取り、実験の考察、計算の手順、知識の抜けです。生物、植物、天体、物理、化学と、単元ごとに得意不得意が出やすく、苦手単元を放置すると模試で突然刺さります。
うちは国語が沈んだ時に、理科に何度も助けられました。
国語が沈む前提で話すのもどうかと思いますが、現実には起こります。
社会を使う場合は、志望校の科目と配点を確認したうえで、地理・歴史・公民の抜けを単元ベースで見ます。3科か4科かで時間の使い方が大きく変わるので、志望校の入試科目は早めに確認しておくのがよいと思います。
市販教材と過去問への初期接触
小6前半に、新しい問題集を何冊も増やすのはあまりおすすめしません。やるなら目的を絞ります。国語の語彙・漢字、理科の苦手単元の整理、算数の典型問題の穴埋め、できなかった問題の解き直し。このくらいです。
小6前半で問題集を増やすと、親は安心します。でも、子どもは疲れます。親の安心のために問題集を増やしても、成績が上がるとは限りません。
主役は塾、参考書は補助です。主役が多いと、子どもが混乱します。
過去問については、小6前半は本格化の時期ではありません。本格的に何年分解くか、採点をどうするか、学校別対策をどうするかは、小6後半の話です。こちらの記事に分けて書いています。
小6前半の段階では、塾から指示があった場合に従う、本人の反応を見る、現在の弱点確認に使う、そして平常学習を崩さない。この範囲で十分だと思います。
志望校の考え方
小6前半は、合否判定などで志望校との距離が数字で見え始める時期です。
見るのは、本人の希望、校風、通学、日程、科目、配点、問題傾向、そして現在地です。
ここで大事なのは、小6前半の一回の判定で一校へ固定しすぎないことです。判定は動きます。上にも下にも動きます。一回の良い判定で油断するのも、一回の悪い判定で諦めるのも、まだ早い時期です。
生活と、本人への役割移行
小6前半は、生活の整備と、本人への役割の受け渡しを進める時期でもあります。
帰宅、食事、入浴、就寝、起床、通塾、学校、習い事、日曜の疲労、教材管理。整えることはたくさんあります。
| 区分 | 内容の例 |
|---|---|
| 親が整えること | 食事、移動、就寝環境、プリントの保管場所 |
| 一緒に行うこと | 週の計画、テスト後の振り返り、優先順位の相談 |
| 本人へ渡すこと | 宿題の着手、教材の管理、間違い直し、自分の課題の説明 |
小6前半からは、親の仕事も少し変わってきます。勉強を増やすことより、勉強が回る状態を作ることが大事になります。そして、計画と振り返りを少しずつ本人へ渡していくことが、夏以降の自走につながります。
状態別の具体策
よくある状態別に、対応の方向性をまとめます。
- 宿題が回らない:診断表で原因を分け、まず何かを減らす
- 復習テストが取れない:直しの質を確認。解答写しになっていないか
- 復習は取れるが公開が取れない:初見対応と時間配分の練習を演習に組み込む
- 判定が下がった:答案で原因を特定。判定そのものは一回で判断しない
- 科目差が大きい:沈む科目の最低点を上げる。得意科目は維持
- 資格はあるが復習できない:講座の続け方を見直す。資格と消化は別
- 日曜特訓後に崩れる:日曜後の平常学習を軽めに設計する
- 志望校を固定しすぎている:複数の候補で距離を見る
- 親の管理過多:役割移行の表で、渡せるものを一つ渡す
- 夏までに間に合わない焦り:全部やろうとせず、棚卸しで優先順位を絞る
夏期講習前チェックリスト
小6前半のゴールは、夏に向けて戦える状態を作ることです。
- 平常宿題が回っている
- 間違い直しが機能している
- テスト後に課題を言葉にできている
- 苦手単元が単元レベルで見えている
- 講座を消化できている
- 志望校の候補と距離が見えている
- 本人が自分の課題を説明できる
- 睡眠を削りすぎていない
小6前半でやらなくてよいこと
逆に、やらなくてよいこともあります。
- 資格のある講座を全部受講すること
- 模試・教材の大量追加
- 全科目同時の弱点修正
- 睡眠を削って勉強時間を増やすこと
- 兄弟比較
親は不安になると足したくなります。でも、小6前半は足す時期ではなく、立て直す時期です。
よくある質問(FAQ)
Q. 何から手を付ければいいですか?
A. 棚卸しです。平常宿題と間違い直しが回っているかをまず確認し、回っていなければそこが最優先です。
Q. 宿題が終わりません。
A. 本人を責める前に、診断表で原因を分けてください。多くの場合、何かを減らすことから始まります。
Q. 復習テストは取れるのに公開が取れません。
A. 定着はしているので、初見対応と時間配分の問題であることが多いです。演習で時間を計る練習を入れてみてください。
Q. 判定が悪かったのですが、志望校を変えるべきですか?
A. 小6前半の一回の判定で固定も断念もしすぎない方がよいと思います。答案から課題を見つける方が先です。
Q. 日曜の特訓は受けるべきですか?
A. 平常学習と復習と睡眠が保てるかで判断します。正式な内容と基準は浜学園公式・各教室でご確認ください。
Q. 過去問はいつから?
A. 小6前半は本格化の時期ではありません。塾の指示の範囲で十分です。本格的な進め方は小6後半の記事に書いています。
Q. 国語はもう間に合いませんか?
A. 小6前半はまだ立て直せます。苦手の中身を分けて、語彙・漢字は毎日少しずつ積んでください。
Q. 親はどこまで関わるべきですか?
A. 環境を整えることと、計画・振り返りを少しずつ本人へ渡すこと。管理し続けるより、渡していく方向だと思います。
3兄弟の小6前半
長男(2023年組)の小6前半は、生活と学習の型を作るのに時間がかかった時期でした。小5の終わり頃から勉強への姿勢が変わり、小6でその流れを積み上げていきました。当時の記録は長男の軌跡にまとめています。
次男(2026年組)の小6前半は、冒頭に書いた通り、マスター週3日に最高レベル特訓、日曜は特訓とテストという生活でした。4月公開で国語が沈み、教育相談を活用して立て直しを図りました。状態を見て、家庭で対応を決めて、変化を見て、また振り返る。この繰り返しでした。詳しくは各記事に書いています。
三男(2028年組)は、この記事を書いている時点で小5です。小6前半はまだ経験していないので、ここに書けることはありません。兄たちの記録が、三男の時にどこまで通用するのか。それはまた、その時に書きます。
まとめ
小6前半は、受験生活が一気に本格化する時期です。塾が増え、宿題が増え、模試が増え、不安も増えます。増えないのは親の睡眠時間くらいです。
でも、小6前半で大事なのは、焦ってあれこれ増やすことではありません。平常学習を土台に、優先順位をつけ、テストを役割で分けて見て、生活を整え、計画と振り返りを本人へ渡していくことです。
夏は天王山と言われます。ただ、登る山が決まっていないまま夏に入ると、正直ただ消耗するだけです。
小6前半で、登る山を決めておく。これが大事だと思います。
親ができることは、子どもが勉強に集中できる環境を作ること。そして、偏差値表を見て沈没しすぎないことです。
沈没するなら、せめて子どもに見えないところで。これも親の大事な仕事です。
読んでいただけると、単純なので喜びます。



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