前回の記事では、洛星が2日制になり、白陵の後期が3日目に動いたことで、灘・甲陽組の「王道コース」が消えた話を書きました。あの記事は灘〜最難関レベルの話が中心でした。
今回は難関レベルを考えます。須磨学園・白陵・高槻・清風南海あたりを本命にする、偏差値55〜60の帯の併願です。どこを本命にするかで組み方がほぼ決まります。わが家の三男がまさにこの帯にいて、現在進行形で悩んでいます。
前回の記事はこちらです。洛星・白陵の日程変更で何が起きたかを、灘〜最難関レベルの目線で書いています。

2027年度の日程(難関レベルの4校だけ抜き出し)
| 日 | 難関レベルの入試 |
|---|---|
| 統一日1日目1月16日(土)3校が同じ午前に重なる日 |
|
| 2日目1月17日(日)午後が「1枚しか切れない」日 |
|
| 3日目1月18日(月) |
|
| 4日目1月19日(火) |
|
各校の2027年度募集要項より。六甲(A=1/16、B=1/19)は前回の記事に載せたので今回は省きます。
4校の制度はここまで違う
| 学校 | 制度の中身 |
|---|---|
| わが家の候補須磨学園(神戸)3回・最大+10点 |
|
| わが家の候補白陵(高砂)2回・後期で+10点 |
|
| 高槻(大阪)2回・加点なし |
|
| 清風南海(大阪南)2回・+10点が2種類 |
|
ひとことで言うと、須磨・白陵・清風南海は「重ねるほど有利」、高槻は「毎回ゼロから」です。
大原則:加点がある学校は、固めに行く
これは私の持論ですが、加点制度がある学校を本命にするなら、加点を最大限に取りに行くのが基本だと思っています。須磨なら3回連続で+10点、白陵なら前期を受けて後期で+10点。難関レベルの入試は数点の差に何十人も並びます。加点10点は、理科の大問1つ分です。
逆に言うと、加点を捨てて別の学校を1日目に入れるのは、「本命が1ランク上の学校になった」ときの組み方です。難関レベルの子が難関レベルの学校を本命にするなら、まず固める。これを前提に、本命別に4つの型を書きます。
型1:須磨学園を本命にする(神戸・兵庫西)
- 🌅1/16(土)午前須磨学園 第1回
- 🌅1/17(日)午前須磨学園 第2回(+6点)
- 🌇1/17(日)午後須磨学園 第3回(3回連続で+10点)
- 🏫1/18(月)白陵 後期(前期を受けていないので加点なし・2科)
- 🔁1/19(火)六甲B など、必要なら
須磨を本命にするなら、私は3回連続を勧めます。1日目に白陵前期を入れると+10点が消えます。白陵前期は須磨第1回と同じ日の午前なので、どちらかしか選べません。「本命は須磨、でも白陵も受かれば行きたい」という家は、ここで決断が要ります。
第3回の2科は、算数+国語か算数+理科か選べます。理科が得意なら迷わず理科です。うちの上2人は算数・理科で受けました。
第3回の午後は、同じ日の午前に灘・甲陽の2日目を受けてきた子が流れてきます。つまり第3回だけ受けに来る子の層は、第1回・第2回より上です。だからこそ、下から積み上げてきた+10点が効きます。
型2:白陵を本命にする(兵庫西・播磨)
- 🌅1/16(土)午前白陵 前期
- 🌅1/17(日)午前須磨学園 第2回(加点なし)
- 🌇1/17(日)午後須磨学園 第3回(第2回を受けていれば+4点)
- 🏫1/18(月)白陵 後期(前期受験で+10点・国算の2科)
白陵は2回ですが、後期の募集が若干名なので、実質は前期勝負です。後期は「前期で惜しかった子」を10点上乗せして拾う入試だと思って組むのがよいと思います。
1/17が丸1日空くのがこの型の特徴で、須磨を2回目・3回目だけ受ける(第2回を受けると第3回で+4点)ことができます。須磨第1回を受けていないので+10点は付きませんが、白陵の前期・後期と須磨2回の4回受験が組めます。
型3:高槻を本命にする(大阪北・京都・阪神間)
- 🌅1/16(土)午前高槻 A日程(3科or4科。男女各上位5名は特待)
- 🌅1/17(日)午前空き。清風南海 A入試、または須磨学園 第2回(掛け持ちは後述)
- 🌇1/17(日)午後高槻 B日程(3科のみ。A日程の手続者数が決まってから判定)
- 🔁1/18〜19白陵 後期、六甲B、清風南海B など
高槻は加点がありません。A日程もB日程も毎回ゼロからの勝負です。しかもB日程は、A日程の手続きが済んだ人数を見てから合格を出すので、年によって枠が動きます。偏差値が上がってきている学校なので、B日程は年々難しくなっていくと見ておいた方がよいと思います。
B日程の午後には、午前に灘・甲陽の2日目を受けてきた最難関組が入ってきます。難関レベルの子にとってのB日程は「A日程の敗者復活」ではなく、「上の層と同じ土俵でもう一度」です。A日程で決めるつもりで組むのが現実的です。
一方で、2027年からA日程に特待(男女各上位5名、中学3年間の授業料半額相当)が新設されました。最難関から高槻に専願で切り替えた子には、ここが狙いどころになります。
型4:清風南海を本命にする(大阪南・奈良・和歌山)
- 🌅1/16(土)午前空き。高槻A・須磨第1回・白陵前期のどれか、または安全校
- 🌅1/17(日)午前清風南海 A入試(専願なら+10点)
- 🌇1/17(日)午後空き。須磨学園 第3回 など
- 🏫1/19(火)清風南海 B入試(A入試でスーパー特進に届かなかった人は+10点)
清風南海は1日目に試験がないので、統一日の初日を自由に使えるのが大きな特徴です。A入試は専願で+10点、A入試でスーパー特進に届かなかった人はB入試で+10点。スーパー特進に不合格でも特進への回し合格があります。加点とスライドの両方があるので、「清風南海で決める」と決めた家にはとても組みやすい学校です。
1/16をどう使うかで性格が分かれます。チャレンジで高槻Aを置くか、安全校を置いて17日に全力を出すか。難関レベルで全落ちを避けたいなら、私は後者を勧めます。
掛け持ちの話:2日目の午前に須磨、午後に高槻は可能か
型3で「1/17午前が空く」と書きました。ここに須磨 第2回を入れて、午後に高槻Bへ移動する組み方は、時間だけ見れば成立しそうです。
- ⏱須磨 第2回3科なら12:00終了、4科なら13:00終了
- 🚃移動須磨学園(板宿駅から徒歩15分)→高槻(阪急高槻市駅)は電車で約1時間半。車なら空いていれば1時間ですが、入試当日に車で賭けるのは勧めません
- ⏱高槻 B日程14:15着席、14:30開始
3科なら着席まで2時間15分あるので、昼食を電車で済ませれば間に合う計算です。4科だと1時間15分しかなく、現実的ではありません。やるなら須磨は3科で出願し、移動経路を事前に親が一度歩いておくことです。
ただ、正直に言うと、ここまでして高槻Bを受けるかは考えどころです。上に書いたように、高槻Bも須磨第3回も「灘・甲陽の午前組」が来る入試です。須磨を2回受けているなら、午後は移動せずに須磨 第3回(+4点)に回る方が、同じ午後の時間で合格の確率は高いように思います。
全落ちを避ける並び
須磨・白陵・高槻・清風南海は、どれも似たレベルです。1校に絞って落ちると、他も危ない帯です。だから、この帯の併願には必ず1段下の学校を入れます。夙川、淳心学院、清風、同志社香里、桐蔭(大阪)、開明、明星あたりです。
前回の記事にも書きましたが、1校も受かっていない状態で後半戦に入るのは、子どもにも親にもきついです。「どこかには受かっている」状態を初日か2日目のうちに作ってから、本命の最後の回に向かう。難関レベルの併願は、この順番を守るだけで精神的な消耗がかなり減ります。
偏差値55前後は意外と受験校が少ない、という話を三男で考えた記事です。入試回・コース・科目数まで分解して候補を増やしています。

さいごに
難関レベルの併願は、学校ごとの制度の差がそのまま戦略になります。加点のある学校は固める。加点のない学校は1回目で決めるつもりで組む。2日目の午後は上の層が降りてくる。この3つを押さえて、1段下の安全校を必ず並びに入れる。あとは本人の希望と、小6秋までの成績で決めればよいと思います。
日程・定員・加点は各校の2027年度募集要項(2026年10月時点)に基づいています。出願前に必ず最新の要項で確認してください。
わが家の三男はどうするか
まだ1年あるんですが、本当に悩ましいです。三男の受験校はどうするのか?
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