今回は、私のくだらないツイートが1000いいねを超えた「高学歴パパが失敗しがちな思考パターン」について話してみたいと思います。
こちらのツイートが20万インプレッション、1000いいねがつきました(驚)
特別に「いいね」をもらうような内容ではないのですが、びっくりしました。いいねをしていただいた皆様ありがとうございました。
そして、リツイートもたくさんしていただいた結果、20万インプレッションもいただきました。
内容としては、ごくごくシンプルなもので、私の周りにいた高学歴パパが「子供の教育で失敗した」と言っていたことを箇条書きにしたものです。
特に私の上司や先輩医師が愚痴のように「失敗した…」と呟いていたインパクトが強烈でした。
私の周囲で失敗したと言っていたパパのエピソードを盛り込みながら説明したいと思います。
私の子どもは賢いから放置しても大丈夫
「自分の子供は賢いはず」
これは高学歴パパなら誰しもが思い込んでいると推測しています。
何を隠そう、私自身もいまだに思い込んでいます。
思い込んでいなくても、一度や二度は
「俺の子供は賢いに違いない」
って思ったことがあるはずです。
特に色んな研究結果で数学は87%が遺伝と言われていますので、数学な得意なパパは自分の子供は少なくとも数学は得意なはずと思いがちです。
私自身、数学が好きで得意な科目でしたので、子供が生まれる前から
「私の子供は、算数や数学が好きに違いない」
という妄想をしていたものです。というか今でも思っていたりします。
能力が遺伝したとしても、
放置していいとは限らない!
これです。
いくら超天才でもきっかけは必要ですし、その後の導きもある程度は必要でしょう。
ほとんどの人は凡人ですから、なおさら多少頭がいいとしても放置しては伸びません。
ここをパパは勘違いしがちです。
もうはっきり言いますが、多少頭がいいくらいでは放置したら落ちていくだけです。
これは、中学受験においてもそうですし、大学受験においてもそうです。
中学受験に難関中学に合格したからって、「もう大丈夫」なんて思っていませんか?
勉強が好きで放っておいても勉強をするような稀なお子さん以外は、いくら難関中学に進学したとしても放置したら底なし沼に落ちていきます。
これは間違い無いでしょう。
長男は難関中学に進学しましたが、授業のスピードはものすごく早く、放っておいたら底なし沼にハマって出て来れなくなるかもしれません。
実際、学校の成績をみてみると、もう底なし沼にハマっていると思われるお子さんがいることが想像できてしまいます。
中間テストの度数分布で、かなり得点が低いお子さんがすでに中1の最初の中間テストで存在するのです。
鉄緑会においても、もはや埋められない差ができているのではないかというくらい上と下で差ができてしまっています。
まだ始まって2ヶ月くらいでものすごい差ができているのです。
こういうデータをみてみると、放置することの恐ろしさがわかります。
ですから、自ら勉強できる早熟のお子さん以外は、
放置は基本的に厳禁
ということがわかります。
もちろん、ベッタリつきっきりも良くないですが、年齢に合わせて程よい距離感でサポートしたらいいでしょう。
自分と同じように子供もずっと公立コースで大丈夫
自分はずっと公立小、中、高で難関大学に進学できた。
だから、
自分の子供も同じようにずっと公立コースでも大丈夫なはず!!
と、ずっと公立で育ってきた高学歴パパは考えがちです。
そうです。
何を隠そう、私自身もそのように思っていました。
というか、今でもその考えは捨てきれずにはいるんですが。
正直なところ、自分の子供も公立中学に進学して、公立高校を受験し、難関大学に合格できるんじゃないかなとは思っています。
ただ、ギャンブルすぎます。
鉄緑会の保護者会では、
「お父さんやお母さんの時代とはだいぶ違って、難関大学への合格はかなり難しくなっています」
と口酸っぱく言われます。
すなわち、自分たちが歩んできた過程をそのまま子供に当てはめてはいけないのです。
公立中学と比較して私立中学は大学入試において圧倒的に有利になります。
大学受験に当てれる時間、大学受験のための勉強の効率性、勉強のノウハウだけでなく環境も有利ですし、何より高校受験をしなくていいのです。
その差は大きいです。
私のころなんて、いくら公立の進学校に行っても夏はエアコンなどなく勉強どころではないし、先生もやる気がないので授業はつまらない、さらには大学受験に特化した授業など皆無でしたから、高校生活自体は楽しかったものの授業時間は無駄でした。
経済的に許すのであれば、公立よりも私立中学に進学した方が良いと考えます。
公立でも大阪で言えば北野高校など、京大への進学校はべらぼうに多いです。
ただ、その北野高校でも医学部への現役での進学率は3%前後とかなり低くなっています。
すなわち、
募集人数の多い学部は難関大学といえど進学することはできるが、募集人数が少ない熾烈な医学部への門戸はかなり狭い
と推測できます。
医学部を目指していたものの、あまりの難易度に医学部以外の大学に進路変更した人も少なくないのではないかなと考えます。
医学部は難しいけど、京大の非医学部であったらいいかな?って思ってしまうものです。
公立と私立の差は、門戸が狭い医学部にこそ差が出るものと推測できます。
医学以外では、今や熾烈な情報学部にも私立の方が有利であるかもしれませんね。
先輩のエピソード
私の先輩から伺った失敗談は強烈に印象に残っています。
7歳くらい上の先輩男性医師が嘆いていました。
その男性医師は私と同様に、公立中学、公立高校を経て国立大学医学部に入学したという経歴です。
「うちの子供が中学3年になるんだけど、むちゃくちゃやばいことに最近気づいたんよ。
普通、〇〇高校とか〇〇高校(いずれも公立進学校)とかそんなに勉強しなくても入れるやん。
そこまで勉強しなくても受かると思うねん。
けど、うちの子は全然だったってことを最近知ったんよ。内申点も全然足らないし、学力も全然たらない。
だから、よくて私立の〇〇高校(中堅)しか選択肢がないことに愕然としたわ〜。」
と、こんな感じでした。
その先輩はまさに放置していたようです。
母親である先輩の配偶者がどういう方針だったかはわかりませんが、かなり後悔していたようです。
「やっぱり中学受験させるべきだったわ。
俺らの頃と全然違うんよ。内申点を稼ぐのも難しいみたいやわ。
地域的に優秀な子供が集まる地域だから、内申点も熾烈な争いになるのよ。
先生(私のこと)も子供が小さい時からよく考えていたほうがいいで。
過ぎ去った時間は取り戻せんよ。」
とまだ長男が小さかった時に私にアドバイスしてくれました。
この先輩のエピソードが強烈で、私も考えを改めました。
私も自分の子供たちは、私と同じように、
公立中学→公立高校→国立難関大学
というコースを同じように辿ってくれるのかなと想像していました。
しかし、実際のところ、私立中学の方が受験という意味では楽なのかもしれません。
なぜか?
先輩の話にもあったように、優秀な公立高校へ入学するためには「内申点」を稼がないといけないからです。
私自身、内申点を稼ぐのが非常に苦手でした。
テストの点数だけではなく、態度、提出物など先生の主観的な要素が大きく、先生のお気に入りにならなくとも嫌われてはいけません。
私は、嫌な先生におべっかを売るようなことができる子供ではなかったので、いくら点数がよくても、提出物をしっかり出していたとしても、5段階で「4」であった教科がありました。
特に中学校3年生の時の英語はテストが100点で学年1位、提出物を出しているのにも関わらず態度が気に入らないとのことで「4」をつけられました。
自分の子供も先生のご機嫌取りは上手くない可能性が高いので、私立が無難だと考えました。
逆に先生とうまくやっていける大人とのコミュニケーション能力が高いお子さんは大丈夫かと思います。
この辺りの判断は、ご家庭それぞれになるかもしれませんね。
俺の背中を見て育つはず
毎日、仕事、仕事で子どもと接する時間は少ないけど、
「仕事を頑張っている俺の背中を見せていれば大丈夫」
と、あたかも昭和の時代から来たのかというご意見をお持ちのパパもいるはずです。
これは、当然ながら間違っています。
子供も寂しいのはもちろんですが、親が気づいた時にはもう子供は大人になってしまっています。
時が経つのは早すぎるものです。
あっという間に大きくなってしまいます。
私も仕事中心で、土日も正月もお盆休みもなく働きまくっていました。
ただ、くる日もくる日も
「超高齢者の医療ばかり」
というのに気付き、こんなことやってて意味あるのか?という疑問が湧いてきました。
そうなんです。
小児科や産科以外の多くの医師が扱う患者さんは、高齢者ばかりです。
しかも80代もかなり多くなってきています。
中には、意思疎通もほぼ取れないような寝たきりの高齢者の治療に当たることも少なくありません。
そのような患者さんが急変したからと深夜でも休日でも病院に呼ばれることがあります。
家族を犠牲にしてまでやるような仕事じゃないです。
まぁ、ほとんどの医師がこの矛盾に気づきながらも麻痺していき日々意味のない医療を繰り返しているのが現状だと思います。
まだ、楽しい仕事をしているという姿を見せられているのであれば良いかもしれません。
しかし、しんどそうな姿を子供に見せてしまえば、
「勉強してもろくな未来は待ってないな」
と子供は思ってしまいます。
忙しい背中を見せ続けた結果、嘆いていた上司のお話をしたいと思います。
誰も医者を目指さなかった
その上司は、私より20歳くらい上の男性医師です。
お子さんは3人おり、3人目の子がもうすぐ18歳という頃だったと思います。
この上司と一緒に出張にいく機会がありました。
出張先では、その上司の同級生の医師が講演するのを聞くことがメインでした。
講演を拝聴した後に、上司とその上司の同級生の医師と食事会があったのですが、そこで上司の同級生にはお子さんが3人いて全員医学部に進学したという話になりました。
上司「うちも3人いるんですけど、全員、医者を目指さなかったんですよ。ははは」
と力なく笑っていました。
なんとなく気まずい雰囲気が流れ、別の話題に変わっていきました。
その帰りの電車で、
「〇〇(同級生)のお子さんはすごいよなぁ、3人も医者なんて。
うちも3人いるけど、誰も医者を目指さなかったなぁ。なんでやろう。
下の子は専門学校に行くみたいだし。
あまりかまってあげられず、病院から帰ってきたたら愚痴ばっかり言ってたからなぁ…
それがあかんかったかなぁ」
と呟いていました。
白髪混じりに疲れた顔を見せながら呟いていたのが非常に哀愁が漂い今でも強烈な印象をともなって記憶しています。
当時、私もかなり忙しくしていたのですが、
「絶対に家では愚痴を言ってはいけない」
と思いました。
特に子供の前では、言ってはいけません。
そのように感じる、私にとってはいすごく良い反面教師になったエピソードでした。
俺は親に勉強しろって言われたことがない
高学歴パパの中には、
「俺は親に勉強しろって言われたことがないのよね。
だから、子供にも勉強しろって言わないのよ。」
と、言っているのを見かける時があります。
果たして本当でしょうか?
確かに、本当に勉強しろとは言われてないかもしれません。
しかし、勉強の大切さは教えられていた可能性は高いです。
自然と勉強するような環境が整えられていたという方がいいかもしれません。
それにたまたまマッチして、自然と勉強する流れができたかもしれないのです。
もちろん、パパ自身が優秀ということもあるでしょうけど。
それがそのまま、自分の子供に当てはまるかどうかわかりません。
しかも、真の意味で「勉強しろ」と言わない、つまり、勉強する環境すら提供しないとなると、高学歴パパのような道を進む可能性は低くなると思います。
ですから、自分が歩んできた道をそのまま子供に当てはめてしまうと危険すぎる可能性があります。
一番怖いのは、過ぎ去った時間は取り戻すことができないということです。
あとで、しまった!勉強させておけばよかった!と思ってもなかなか取り戻せません。
ただ、だからと言って、バキバキに勉強させてしまっても上手くいかなくなる例があるのも事実です。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
ですね。
何事も状況を見ながらその時の最善を選んでいきたいものです。
親が最善を選らぼうと努力する姿は見せていれば、自ずと子供はわかってくれると思います。リアルタイムで分かってはくれないかもしれませんが。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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