今回は、本命校の合格発表のお話です。
前回のブログでは、関西統一日(1日目と2日目)である1月14〜15日のお話について書きました。
また、その翌日1月16日の併願校についてのお話も書いています。今日はこのお話の続きです。
前回までのおさらいを軽くすると…
1月14日と15日に行われた本命校の入学試験。
長男は得意な算数でまさかの大失敗。
試験中にパニックと泣きたくなる気持ちを抑えながら試験に臨んでいました。
2日目終わった後の帰り道、想定外の不出来に涙を目にためながら駅に向かいました。
1月16日は京都の併願校を受験。
そのあとに本命校の合格発表が控えます。
ここからのお話となります。
本命校は、1月16日16時になんとWeb発表ではなく学校で合格発表があります。
正確に言うと、Web発表もあるのですが合否にかかわらず16時から17時までに合格証書などの受け取りが必要なので必ず来校しないといけません。
天国と地獄が混在する世界です。
私の京都大学受験時の発表は、校内掲示かつ氏名も載るというものでした。
いまでは信じられないですよね。
「受験番号 〇〇番 名前」
という形で掲示されるんです。
サンデー毎日とかに、大学別合格者として私の名前が載ってました。
ですが、時代は令和です。
いまや、現地での合格発表はほぼ消滅し、Webが主流となってきました。
大学受験は自己責任の部分が大きいので自分で消化できると思います。
しかし、中学受験は弱冠12歳ですから、合格者がいるところで不合格という現実を突きつけられると、どのような反応するのか考えただけで怖くなります。
本当に自分の合格発表より緊張しました。
まぁ自分の合格発表がどういうものだったか、はるか昔のことなので忘れている可能性が高いですが、「わが子の合格発表」ほど緊張はしなかったと思います。
その緊張感たるや…実際に体感した親じゃないとわからない部分があると思います。
なるべくその時の緊張感をわかりやすく書き残したいと思います。
何の役に立つかはわかりませんが次男と三男の受験の時に自分でも読み直したいです。
京都併願校の受験を終え、京都駅で長男念願の抹茶と和菓子を食べました。
その後に1週間前の愛光や北嶺受験の時に食べに行けなかった有名ラーメン店に行くことにしました。
北嶺と愛光は土日に試験があって、そのラーメン屋さんは激混み大行列で食べることはできませんでした。
そのリベンジで、京都から大阪に向かいました。
ラーメン屋は、篝(かがり)といい、東京銀座にあるミシュラン本でも紹介されたラーメン屋さんです。
普段は大行列ですが、この日は平日14時過ぎだったことから並ばずに食べることができました。
長男は念願のトリュフラーメン、私はつけ麺を食べました。
しかし、時間は14時。
あと2時間後に本命校の合格発表が控えます。
すごくおいしいと食べ始めましたが、だんだんペースが落ちてきました。
そうです…緊張感から気分が悪くなってきたのです。
いくらおいしいものでも極度の緊張を要するイベントが控えている場合、おいしく頂けないということに気づきました!(遅
目の前においしいものがあるのに、それを凌駕するほどの緊張感。
長男は半分ほどでギブアップしたので、残りを私が食べて店を後にしました。
店を出たのは、ちょうど15時くらいでした。
阪神梅田から本命校がある香櫨園までは30分もあれば着きます。
「あ~嫌や。行きたくない。」
と長男。
めっちゃわかる。俺も行きたくない。
って思っていました。
受験前まではなんとなく「楽勝だろう」と高を括っていたのが現実との大きなギャップを生み、より苦しいものに感じました。
電車の中で、だんだん口数が少なくなる二人。
同じ電車にはたくさんの受験生親子がいたのですが、私たち二人のどんより具合は群を抜いていました。
ちびまるこちゃんのどんよりエフェクトがついていた親子がいたなら、それは私たちです。
永遠についてほしくない最寄り駅の「香櫨園」についてしまいました。
駅に近づくにつれ、私のお腹がなぜか悲鳴を上げていました。
自分のことをメンタル強者と思っていましたが、まったくのメンタル弱者だと悟った瞬間でした。
「お父さん、おなか痛いからトイレ行くわ」
といって駅のトイレに。
トイレしながら、妻に「行きたくない。」とメールしました。
妻からは「じゃあ、どうするん?」と冷たい返し。
「いや…行くけど、おなか痛いからトイレ済ませてる」と返信。
じゃあ、お前がついて行けよと心の中で思いましたが、ぐっと堪えてトイレを出ました。
すると、長男も
「おなか痛いからトイレ行く」
といって、親子二人でメンタル弱者っぷりがすさまじい。
「お父さんの後は臭いから嫌」といわれましたが、まだそんなギャグを言えるメンタルに少しホッとしました。
長男がトイレをでて、本命校に向かいます。
歩いて15分くらいでしょうか。
めちゃくちゃ一歩が重い。
長男は顔が青ざめ白い顔がより白くなっていて、マスクを外した時に見える唇が寒さと相まって紫色になっていました。
私「大丈夫だから」
長男「大丈夫じゃない。落ちてるかもしれない。」
私「すぐに行かないでWebで確認してから行くか?」
長男「いや、見に行く。」
と。
向かう途中の道で、あまりにも心配そうな長男に話しました。
「たとえ落ちていても、〇〇(長男)が悪いことはないんやで。
今まで一生懸命勉強していたのはお父さんもお母さんも知ってるから。
悪いと思う必要はないよ。
夏休みからは遊ぶの我慢して朝から晩まで勉強してきたの見てる。
だれも怒ったりはしないよ。
もしだめでも大学受験を頑張ったらいいやん。」
といいました。
目に少し涙を溜めて
「うん」
とうなづきました。
「まぁ、落ちても全然〇〇(長男)は悪くない。ほんと。
お父さんのやらせ方が悪かったかもしれない。
うん、落ちたらお父さんのせいやわ。」
と、親として責任丸かぶりで臨むつもりです。
「うん」
と長男。
学校に着くと、ずらっと行列ができていました。
倍率は約2倍なので、この中の半分は落ちるんやと思うと暗澹たる気持ちになりました。
待っている間に、
国語はまぁまぁできたと言ってたけど、恒例の「できたできた詐欺」が発動して、実はめっちゃ悪いかもしれない
などとよくないことばかり頭をよぎります。
合格発表は16時ちょうどに体育館に張り出される形式です。
準備ができたアナウンスがあり、行列が順番に体育館の中へと案内されます。
上履きに履き替え、2階の体育館へ向かう階段を登ります。
体育館に入ると、もうすでに喜んでいる親子や悲しんでいる親子が見えました。
番号が書いてある板の前に歩を進めます。
長男が先を行き、私が後を追う形です。
少し目が悪いので遠目では字がぼやけてよくわかりません。
「お父さん、よく見えないから先に〇〇(長男)が確認して」
と長男に丸投げのメンタル弱者っぷり。
もうドキドキが止まりません。
なぜか、この記事を書いている手にも汗がにじんで、キーボードについてます(笑
喜びと悲しみで溢れた人垣をかき分ける形で進み、、、
まだはっきり見えない私に向かって、
「あったかも!?」
と長男。
「まじか!」
とその言葉を待っていたとばかりに歩を早め掲示板を見ました。
そこには、確かに長男の番号がありました。
「よかった…」
ひさしぶりにこの感情を味わえました。
なかなかこの感情は味わえないです。
自分では過程も結果も完全にコントロールできない自分の子どもの合格発表。
番号を確認して、
「よく頑張った」
と抱きしめてしまいました。
残念ながら不合格になったお子さんもいるから派手には喜ばないでおこうと思っていましたが、制御できずにすみません。
すごく心配しているであろう妻に長男から電話をかけさせました。
電話の奥で泣き崩れる妻。
長男から電話を替わってもらって、妻と少し話して切りました。
盛大な落ちるかもしれないフラグを立てられていたので、緊張感が半端なかったですがとにかくよかったの一言でした。
何度も番号を確認して体育館を後にし、書類受け渡し場所に向かいました。
合格証書や入学手続きの案内をいただいてから帰宅します。
靴の履き替え場所付近に浜学園甲陽担当の先生が数名来ていました。
しかし、どの先生も非常に神妙な面持ち。
お葬式にきたんですか?という感じにも見える硬い表情。
そうです。落ちた人に配慮されていたのです。
私たちも喜ぶ気持ちを抑えながらあいさつをしに行き、お礼を言いました。
最後に校門の前で写真を撮って学校を後にしました。
駅に向かう途中、とにかくよかったと安堵の気持ちでいっぱいになりました。
長男には、
「お父さんのおかげで合格できたな」
「いや、〇〇のおかげやし。お父さんのおかげなわけないやん。」
といつも通りのやり取りをしました。
ただ、
「お母さんにはありがとうって言えよ。いつも弁当とかプリント整理とかしてくれたんだから。」
と約束させました。
そして、合格したらと約束していたスマホを手渡しました。
いままではキッズフォンでした。
長男の性格を考えると、ゲーム好きということもあり小学生でスマホは早いと思ってキッズフォンでした。
ただ、進学する中学校はスマホ持ち込み禁止なので、あまり触る機会がすくないのですが。
個人的にはスマホから距離を置いてくれるほうがいいのかなと思っていて、スマホ持ち込み禁止は歓迎です。
しかし、連絡手段が困るとは思っています。
スマホは各ご家庭でも扱い方が難しいですよね。
私の考えでは受験終わるまでは与えないほうがいいかなって思います。
トラブルの元ですし。
合格して次の日は学校に行きました。
しんどいなら休んでもいいのかなと思いましたが、もう友達と遊びたくて仕方なかったようです。
学校から帰ってすぐに友達と遊びに行ったようです。
6年生夏まで塾がない週2日は友達と18時まで遊んでいた日常が戻った感じでした。
地域としては公園も多く、10人くらいでドッジボールや鬼ごっこをして遊んでいたようです。
遊びから帰宅したときの顔は活き活きしてむちゃくちゃ楽しかったようです。
小2から浜学園に通い始めて、いろいろありましたが、なんとかここまでたどり着くことができました。
長かったというよりも、あっという間な感じしかしません。
特に6年生夏以降はいよいよエンジンがかかり勉強にも身が入るようになってきて、そこからは本当にあっという間でした。
これをお読みいただいている親御さんの中には、これから受験を目指す人も多いかと思います。
まだまだ先のことと思っていても、あっという間に時間は過ぎてしまいます。
いろいろなことでお子さんと衝突するときもあるとおもいますが、1日1日を大切にしてお子さんに寄り添って進んでいただければと思います。
そういう私も次男と三男が控えます。
子どもが希望する結果を出せるように親としても精進していきます。
最後になりましたが、当ブログをお読みいただきありがとうございました。
次は次男をメインに時間を見つけては、ブログ記事を書いていきたいと思います。
いいなと少しでも思っていただいたなら、またお暇なときにお読みいただいたり、誰かに進めていただければ幸いです。
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