学校別の偏差値表を眺めていて三男が2年後に受験しそうな学校を想像していました。
ん!?
意外と学校が少ない…
ということに改めて気づきました。
下手すると、全滅からの公立中というルートを頭がよぎります。
誤解がないようにいうと、非優秀層=馬鹿という意味ではありません。
中学受験を目指している層の多くは、学校では優秀層にあたります。
ここでは「優秀層=浜学園の偏差値60以上」を想定しています。
【追記・2026年7月】この記事は、次男の受験前・三男が小4終盤だった2025年12月に書いたものです。
当時の気づきと気持ちはそのまま残し、その後に整理した「学校の選び方」を、この追記と記事の後半に足していきます。
先に、追記部分の結論です。
- 偏差値50〜55にも、学校・入試回・コースの選択肢はあります
- 同じ学校でも、日程・コース・科目数で難度と形式が違います
- 処理速度が速い子だけが中学受験向きではありません
- 偏差値だけでなく、過去問の得点構造(どこで何点取れるか)を見ます
- 挑戦校・実力相応校・進学先確保校を役割で組みます
- 通学・校風・6年間の生活を、合格可能性と一緒に見ます
- そして、「適性」という言葉で子どもの可能性を早く閉じないこと
選択肢が少なく見えるときは、学校名だけを見ている場合があります。入試回まで分解すると、見え方が変わります。
長男も次男も志望校や併願校の選択には幸い悩みはありませんでした。
上位層であれば、いわゆる受験ルートはほぼ決まっています。
あえて影響があるとすれば
「住んでいる場所」
だけです。
例えば、灘、甲陽、星光を関西統一日初日に受験する場合は、
・統一日初日〜2日目午前:灘、甲陽、星光
・統一日2日目午後:西大和、須磨学園3回目、高槻B日程
・統一日3日目:洛南、東大寺、神戸大学附属(年によって日程バラツキあり)
・統一日4日目:六甲B日程、白陵後期
・統一日5日目以降:洛星後期
と大体のコースは固定化されています。
それぞれを自分の成績と住んでいる場所から通える範囲で選んでいくことになります。
例えば、灘なら、、、

こんな感じで、甲陽なら、、、

となり、星光なら、、、

といった感じです。
次男は現在進行中ではありますが、長男も次男も受験校はこのフローチャートに従って自然ときまりました。
さて、2年後を想像してみると、意外に受験校が少ないなということに気づきました(遅
4年生も終盤を迎え、三男の偏差値的には55くらいです。
3教科で良い時は60を出すときはあったものの、平均的には55前後かなというところです。
野球を辞めて勉強に全振りしたら、もうちょっと上がるのではないかという淡い期待もありますが、現実的には小6になって野球を辞めたとしても偏差値に大きな上振れはないかなと思います。
むしろ、下振れリスクを孕んでいます。
で、、、
偏差値55近辺でどのような受験コースがあるのか、向き合いたくない現実に向き合ってみました。
まず、灘はありえないとして、その他の6校、特に灘と日程が被る甲陽や星光にチャレンジしたと想定しましょう。
かなり、リスクが高いです。
甲陽や星光がボーダーな層は、その他の学校を選択するにあたって下手すると「全滅」というリスクが大きいです。
例えば、偏差値55の子が甲陽にチャレンジし、併願校も妥協しないとすると、、、
甲陽→西大和あるいは高槻B、須磨学園3回目→洛南、東大寺→白陵後期、六甲B日程→洛星後期
のような、どれもこれも偏差値が55以上になってしまいます。
非常に危険です。
かと言って、統一日3日目の洛南や東大寺を夙川、大阪桐蔭、帝塚山、開明に変えてもA判定が偏差値が55くらいなので、どう転ぶかわかりません。
最終的に全部残念になると駆け込みで統一日から1週間後の「滝川」しか残っていません。
ここまでくるとかなりの悲壮感が漂っているので偏差値が10高いとしても受かるかどうかわからなくなります。
メンタル崩壊、、、すら懸念されます。
ですから、偏差値55くらいの子にとって、7冠校を目指すのか目指すべきではないのか非常に悩ましい選択になるでしょう。
【追記】学校ではなく「入試回」で数える
【追記・2026年7月】その後、選択肢を数えるときの単位は、学校名ではなく入試回だと整理するようになりました。
同じ学校でも、日程・コース・科目数で判定偏差値も問題形式も変わります。浜学園の2026年度資料に基づく実例を挙げます(数値はA判定)。
| 学校 | 入試回・コース | A判定偏差値 |
| 須磨学園 | 第1回 | 57 |
| 須磨学園 | 第2回 | 59 |
| 須磨学園 | 第3回 | 60 |
| 洛南 | 専願(男子) | 58 |
| 洛南 | 併願(男子) | 64 |
| 北嶺 | 一般 | 54 |
| 北嶺 | 特待選抜 | 61 |
| 海陽 | 入試Ⅰ | 53 |
| 海陽 | 特別給費 | 64 |
同じ校名でも、回とコースでここまで違います。
逆に言えば、偏差値50〜55の帯には、白陵(前期)54、六甲学院(A日程)53、夙川(第1回)54、開明(後期)54、大阪桐蔭(L特別)55、帝塚山(スーパー理系)51、奈良学園(B日程医進)54、淳心学院(前期A日程)50、同志社50など、実在の選択肢が並んでいます。
なお、入試日・科目・配点・手続期限は毎年変わります。この追記では具体的な日程を書かないので、受験年度の募集要項で必ず確認してください。
学校別の最新の判定偏差値と見方は、偏差値表の専門記事に分けています。
目指さない場合は、
・統一日初日から2日目にかけて須磨学園を3回受験(3回受験は加点あり)
・統一日初日に高槻、白陵を受け、2日目に淳心、明星、開明、清風南海
など偏差値55であれば、どれかには必ず受かりそうな学校を抑える戦略が練られます。
また、星光は初日だけですので、初日午後、2日目をうまく使えるので二日間入試がある甲陽よりも戦略を練りやすいです。
そう考えると、初日と2日目を縛られている甲陽は選択肢が狭まるので、ボーダー層にとっては厳しい選択となります。
問題を難しくしているのは、
統一日3日目以降の学校の難易度が異常に上がる
ということでしょう。
洛南や東大寺はもとより、統一日3日目以降は六甲、白陵はべらぼうに難易度が上がります。
そうです。
灘や甲陽、星光のガチ勢がこぞって受けにくる影響です。
そんな層と一緒に受験しますし、六甲や白陵受験時にはまだ灘の結果が出ていないので灘勢もガチって受験してきます。
雰囲気的に「受かるわけない」と感じてしまうでしょう。
ですから、実質的には初日、二日目で決めてしまわないと後がないという気持ちで受けなくてはいけなくなります。
そして、あることに気づきます。
「実際に進学できる人数と受験者数にミスマッチがあるんじゃないか?」
という恐ろしいことです。
浜学園だけでいうと、小4の男子は2000人います(女子は1500人)。
希、日能研、馬渕、、、などを考えると中学受験を男子だけでも相当数いるでしょう。
それだけをカバーするほど中学校のキャパがあるんだろうか?と、、、。
特に、偏差値50以上に絞ると
「志望者数>>>入学定員」
となる感じがプンプンします。
実際はわかりませんが、おそらくそうなのでしょう。
そう考えると、偏差値55前後の戦略をミスれば全落ちリスクも考えておかないといけません。
ちなみに最近課金したGemini3 proに聞いてみました。
Q:近畿の私立中学校の男子の定員は?
A:共学校は推定となるものの9,000名くらいとなります。

そして、中学受験者数はどうでしょうか?
A:男子は9,000人ちょっと推定されます。

この値が正しいとすると、全員が進学できるものではないことがわかります。
そう考えると、容易にアンマッチが起こりうると想定しておいた方がよさそうです。
勝負する場合は「寮のある学校」も選択肢として考えておいた方が良いかもしれません。
寮のある学校は前受校が多いので、行くことができる学校として1つは確保しておくと精神的なゆとりはあるでしょう。
問題は「寮」を子が許容するかどうかです。
基本的に私は「中学生で寮」はちょっとやりすぎかなと感じているので、選択肢には入れていません。
ですから、前受校を受験するにしてもあくまでも練習として考えています。
子供の多くは、ゲームが禁止で勉強を強要されるような監獄、、、いや寮は嫌厭するでしょう。
寮肯定派には申し訳ないですが、一般的には中学生で親元を離れて寮生活をしたいという子供はレアでしょう。
「子供が寮に行きたいと言っている」という人もいるかもしれませんが、心理的には「そう言わせている」と考えていいかもしれません。
あるいは、6年間禁欲な寮生活への想像力が欠けているか。
もちろん、親よりも友達と生活する寮に憧れる子がいるということは否定しませんが、あくまでもレアでしょう。
ということで「寮」は最善の解決策ともなりえません。
【追記】寮のある学校を進学先確保の選択肢に入れる考え方も、もちろんあります。上に書いたのはうちの価値観で、ここは家庭と本人の価値観次第です。うちは、前受をあくまで練習と位置づけました。
果たして、小6の今頃に偏差値55をキープできているかどうかもわかりません。
偏差値50以下だってこともありえます。
正直なところ、偏差値55〜45は容易にブレます。
特に浜学園の公開学力テストや合否判定テストは難しく上位層を基準としているので、中位層〜下位層にとっては偏差値をうまく表せているのかどうか怪しいと感じる時があります。
では、偏差値50以下に落ち着いたとして、どのように学校を選べば良いか。
こうなると7冠校は当然諦めないといけませんが、中学受験をしたことがない人でも少しは名前を知っている学校は諦めないといけないかもしれません。
現実的には、過去問をやらせてみて相性が良いと子が感じる無理のない学校を見栄を張らず選んでいくことが最善かどうかわからないですがベターかと思います。
【追記】処理速度と問題形式の相性を見る
【追記・2026年7月】「過去問との相性」を、うちはもう少し分解して見るようになりました。
確認するのは、問題量、試験時間、計算量、文章の長さ、見直しの余地です。
同じ偏差値帯でも、子どもには二つの戦い方があります。最後まで解き切る子と、取れる問題を正確に取る子です。
処理が速い子は問題数の多い形式で有利になりやすく、処理がゆっくりでも正確な子は、少ない問題を深く問う形式や、捨て問の判断が効く形式で戦えます。
「わかっているのに、間に合わない」という状態は、理解力の問題ではなく処理効率の問題であることがあります。この場合、量をぶつけるより、解く順番と時間配分の練習、取る問題の絞り込みの方が効きます。
ちなみに、処理速度は入試形式との相性を考える材料であって、能力全体や人間の価値を測るものではありません。医学的な診断の話でもありません。この観点を医師として詳しく書いた記事は別にあります。
科目配点も入試回ごとに違います。得意科目に高配点の入試回を選べれば有利ですが、配点は年度で変わりうるので受験年度の募集要項で確認すること、そして合格最低点は全科目の合計で決まるので他科目を無視しないことが前提です。
過去問で見るのは、合格最低点との差、科目別の得点、時間が足りたか、空欄の場所、問題選択の判断、年度によるブレです。1回の高得点や低得点だけで相性を決めず、複数年分で見てください。
当然ながら「大学附属中学校」に入学させてエスカレーターを選ぶのでも良いでしょう。
ただ、それなら全部諦めて高校受験で逆転!という選択肢は厳しいと想定しています。
中学受験で伸び悩んでいる子が高校受験までの3年間で著しく伸びるのか?
中学受験をしていないけど優秀な子はたくさんいる中で、内申点をうまく取れるのか?
と考える必要はあると思います。
特に中学受験をしていないだけで目立たなかった優秀層が高校受験になって頭角を表すということはよくあることだと思います。
ということで、偏差値50以下で落ち着いたのならば、やはり合格を確実に狙える学校を中心に固めていくしかないでしょう。
全落ちからの公立中は回避したいものです。
もう一つの選択肢としては
「中学受験撤退」
でしょう。
そうです。
受験する前に「撤退」です。
全落ちして傷をつけるより早めに諦めて高校受験に備えるというのもアリかもしれません。
しかし、辞めるにしても相当なお金や時間をかけているので、簡単ではないでしょう。
かなりの勇気が要ります。
現時点では考えたくない選択肢です。
安易に三男の偏差値帯でも志望校は自然と決まるだろうとぼんやりと考えていました。
が、現実はそう甘くはありません。
2回も受験を親として経験していると小5からの2年間はあっという間です。
戦略をある程度練っていないと、気づいた時には手遅れということも十分ありえます。
それどころか、戦略を練っていても思い通りになんかいくわけないと考えておいて、プランAだけではなくBやCを想定しておくことが肝要です。
もちろん、分厚く戦略を練りすぎて子供を追い詰めてしまうのは本末転倒なので加減は難しいです。
まぁ、ぼーっと無戦略で過ごして良いのは超優秀層だけでしょう。
いわゆる「全教科ゼロ組」みたいな層です。
つまりは、大部分(99.5%)は戦略を練っておかないといけないということになると思います。
そう考えると、2年後も今と同様に、いやそれ以上に悩ましい日々を送っていることでしょう。
結論から言うと
「どの偏差値帯もそれぞれの苦悩がある」
ということに尽きます。
一度中学受験の道に足を踏み入れてしまった以上は、なかなか後戻り(=損切り)はできないので、最初から覚悟が必要ということでしょう。
それを知るのは小6の12月なのですが、、、
次男のことを考えると胃がいたくなる上に、三男のことも考えると過呼吸気味になりますが、いろんなことを想定して覚悟していきたいと思います。
【追記・2026年7月】その後の3兄弟と、学校選びの整理
この記事を書いたあと、次男(2026年組)の受験が終わりました。
次男は、偏差値上は最上位帯に届き、冠模試はすべて合格判定でした。それでも本番は確率の勝負で、本人の希望に沿って挑戦校に挑み、結果は不合格でしたが、併願で組んでいた学校に進学先が確保されていました。
振り返って、この挑戦を偏差値や適性から「無謀だった」と後付けするのは違うと考えています。
長男(2023年組)は、国語が総合を揺らす算数型でした。過去問で「算数・理科で稼ぎ国語で守る得点構造なら合格最低点に届く」と分かり、第一志望の過去問をやり込み、前受(北嶺・愛光)で本番の形式に慣れてから臨みました。進学先が決まったのは偏差値帯からの必然ではなく、得点構造と日程を組んだ結果だと考えています。
三男(2028年組・現在小5)は、過去問をまだ本格的に始めていない段階です。過去問で分かったことも、家庭の最終判断も、まだ書けることはありません。今やっているのは、この追記に書いた「入試回まで分解して選択肢を数える」準備だけです。
挑戦校・実力相応校・進学先確保校の組み方
学校は役割で組みます。
- 挑戦校:届くかどうかの学校。本人が行きたいことが前提です
- 実力相応校:平常の力で勝負できる学校
- 進学先確保校:確実に合格を取りにいく学校
組むときの材料は、偏差値差だけではありません。日程の並び、本人が通いたいか、問題形式との相性、連戦の体力、会場への移動、合格発表と手続期限です。
本文に書いたとおり、統一日3日目以降は難易度が上がるので、初日と2日目で実力相応校と進学先確保校を確保しておく設計が現実的です。
そして、進学先確保校を「どうでもよい滑り止め」と扱わないでください。縁があれば子どもが6年間通う学校です。挑戦校と同じ真剣さで、通いたいと思える学校を選んでください。
合格しやすさだけで6年間は決められません。片道の通学時間、乗り換えと混雑、部活動、行事、校則、学習環境、そして本人の希望も見ます。学校の公開情報と、実際に足を運んだ家庭の体験は分けて記録しておくと、あとで比較しやすくなります。
学校選びチェックリスト
コピーして使ってください。
- 偏差値:直近数回の推移で帯を把握したか(1回の数字で決めていないか)
- 入試回:学校名ではなく入試回・コース単位で候補を数えたか
- 科目・配点:受験年度の募集要項で確認したか
- 試験時間と問題量:本人の処理ペースと合うか
- 過去問:複数年で得点構造(どこで取れるか)を見たか
- 通学:片道時間・乗り換え・混雑を実際に試したか
- 校風:説明会等の公開情報と家庭の体験を分けて記録したか
- 本人希望:挑戦校・確保校とも本人が通いたいか
- 日程:連戦の並びと体力を確認したか
- 手続期限:合格発表と入学手続の期限を一覧にしたか
よくある質問(FAQ)
Q. 偏差値50ならどの学校を選べますか?
学校名ではなく入試回で数えてください。50前後にも複数の入試回があります。具体名は最新の偏差値表と募集要項で確認を。
Q. 偏差値55なら難関校ですか?
中学受験の母集団の中では十分に上位です。入試回によっては難関とされる学校にも手が届く帯ですが、回ごとの難度差が大きい帯でもあります。
Q. 処理速度が遅いと中学受験に向きませんか?
向かないとは言えません。取れる問題を正確に取る戦い方と、時間設計の合う入試回選びで戦えます。速さは形式との相性の話です。
Q. 学校と入試回はどう選びますか?
偏差値の帯→入試回の形式(時間・問題量・配点)→過去問の得点構造→通学と本人希望、の順で絞るのがうちのやり方です。
Q. 進学先確保校はどう選びますか?
「受かりやすさ」だけでなく、6年間通えるか(通学・校風・本人の気持ち)で選びます。滑り止め扱いにしないことです。
Q. 偏差値と本人希望のどちらを優先しますか?
最後は本人希望です。偏差値は可能性の目安であって、通うのは本人だからです。親が数字で押し切らないことを、私自身への戒めとして書いておきます。
追記のまとめ
- 偏差値50〜55は「選択肢がない帯」ではなく、入試回まで分解すれば実在の選択肢が並ぶ帯です
- 同じ学校でも回とコースで難度と形式が違います
- 処理速度は相性の材料であって、能力や価値の物差しではありません
- 偏差値は入口、相性の本体は過去問の得点構造と学校生活です
- 挑戦校・実力相応校・進学先確保校を役割で組み、確保校も本人が通いたい学校を選ぶ
- そして、「適性」という言葉で子どもの可能性を早く閉じないこと



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